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「建物の再築による期間の延長(借地借家法)」とは?わかりやすく解説

「建物の再築による期間の延長(借地借家法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★☆

「建物の再築による期間の延長」をわかりやすく解説

カエルさん
カエルさん
・借りている土地の上の建物が壊れ、建て直したときの話です。期間が延びるかどうかは借地権設定者の承諾で決まります。

「建物の再築による期間の延長」とは?わかりやすく解説の要点

建物の再築による期間の延長とは?

借地権の存続期間が満了する前に建物が滅失した場合、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を建て直したときは、一定の場合に借地権の期間が延びます(借地借家法7条1項)。

借地権の存続期間が満了する前に建物の滅失(借地権者又は転借地権者による取壊しを含む。)があった場合において、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を築造したときは、その建物を築造するにつき借地権設定者の承諾がある場合に限り、借地権は、承諾があった日又は建物が築造された日のいずれか早い日から二十年間存続する。

カエルさん
カエルさん
・「滅失」には、火災などで壊れた場合だけでなく、借地権者が自分で取り壊した場合も含まれます。

延長されるための要件

・期間が延びるのは、次の3つがそろったときです。

要件 内容
期間の満了前の滅失 満了後に建て直しても7条は使えない
残存期間を超える建物 残りの期間で朽ちる程度の建物では足りない
借地権設定者の承諾 承諾がなければ期間は延長されない

 
 

・延びる期間は、承諾があった日建物が築造された日いずれか早い日から20年間です。

【補足】残存期間が20年より長いときや、当事者が20年より長い期間を定めたときは、そちらの期間になります(法7条1項ただし書)。

建物の再築による期間の延長の図解

2か月の沈黙は承諾とみなされる

・借地権者が「残存期間を超える建物を新たに建てます」と通知したのに、借地権設定者が2か月以内に異議を述べなかったときは、承諾があったものとみなされます(法7条2項)。

カエルさん
カエルさん
・黙っていると承諾したことになってしまう、という珍しいルールです。「2か月」「異議」がそのまま問われます。

・ただし、契約の更新の後に通知があった場合には、このみなし承諾は使えません(同項ただし書)。

更新後に建物が滅失したとき

・借地契約が更新された後に建物が滅失したときは、扱いが変わります(法8条)。

誰が できること
借地権者 地上権の放棄または解約の申入れができる
借地権設定者 承諾なく再築されたときは消滅請求または解約の申入れができる

 
 

・いずれの場合も、借地権は申入れなどがあった日から3か月の経過によって消滅します。

【補足】更新前は「建物を建てて回収する」段階なので手厚く守り、更新後はすでに長く使ったのだから当事者の離脱を認める、という発想です。

承諾に代わる裁判所の許可

・更新の後に、やむを得ない事情があるのに借地権設定者が再築を承諾しないときは、裁判所が承諾に代わる許可を与えることができます(法18条1項)。

カエルさん
カエルさん
・借地権者が申し立てる点に注意しましょう。裁判所は建物の状況や土地を使う必要性などを考慮して判断します。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
期間中に建物が壊れても、建て直せば必ず20年延びる。
承諾を得て建て直したときは、20年間存続する。
借主の通知に貸主が2か月何も言わなければ、承諾とみなされる。
更新後に建物が滅失したときは、借主から解約を申し入れられる。
更新後に承諾なく建て直されても、貸主は解約を申し入れられない。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× ×

 

ア × 誤り

・延長されるのは借地権設定者の承諾があるときだけです(法7条1項)。承諾がなければ期間は延びません。
・正しくは「承諾がある場合に限り、20年間存続する」です。建て直したという事実だけでは足りません。
・「必ず」「当然に」と書いてあれば承諾の要件が抜けていないか疑う、と覚えておきましょう。

イ ○ 正しい

・そのとおりです。承諾があった日か築造された日の早い方から20年間存続します(法7条1項)。
・建物を建て直す費用を回収できるだけの期間を保障する、という趣旨です。
・起算日が2つあり早い方を取る点が狙われます。「遅い方」と書かれていたら誤りです。

ウ ○ 正しい

・そのとおりです。通知を受けた後2か月以内に異議を述べなかったときは承諾があったものとみなされます(法7条2項)。
・借地権設定者が黙って引き延ばすことを防ぐための仕組みです。
・ただし更新の後に通知があった場合は、このみなし承諾は使えません。

エ ○ 正しい

・そのとおりです。更新の後に建物の滅失があったときは、借地権者は解約の申入れなどができます(法8条1項)。
・すでに長く土地を使った後なので、建物がなくなった時点で抜けられるようにしています。
・申入れの日から3か月で借地権が消滅します。数字を入れ替えた選択肢に注意しましょう。

オ × 誤り

申し入れられます。更新後に承諾なく残存期間を超える建物が築造されたときは、借地権設定者は解約の申入れなどができます(法8条2項)。
・正しくは「借地権設定者は地上権の消滅請求または解約の申入れができる」です。
・更新前と更新後で結論が逆になる点が引っかけです。更新後は設定者からも動けます。

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