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「解約の申入れ(借地借家法)」とは?わかりやすく解説

「解約の申入れ(借地借家法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★☆

「解約の申入れ」をわかりやすく解説

カエルさん
カエルさん
・期間の定めがない借家契約を終わらせる方法です。貸主からと借主からで、期間も要件も違います。

「解約の申入れ」とは?わかりやすく解説の要点

解約の申入れとは?

解約の申入れとは、期間の定めがない賃貸借を終わらせるために相手方へする意思表示のこと。

・申入れをしても契約はすぐには終わりません。一定の期間が経過してはじめて終了します

カエルさん
カエルさん
・「申入れの日に終わる」ではありません。何か月かかるのかが問われます。

貸主からの解約の申入れ

・建物の賃貸人が解約の申入れをしたときは、申入れの日から6か月を経過することによって賃貸借が終了します(法27条1項)。

建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをした場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から六月を経過することによって終了する。

・さらに、貸主からの解約の申入れには正当の事由が必要です(法28条)。事由がなければ、そもそも申入れをすることができません。

【補足】6か月が経過した後も借主が使用を続け、貸主が遅滞なく異議を述べなかったときは、契約が更新されたものとみなされます(法27条2項・26条2項)。

解約の申入れの図解

借主からの解約の申入れ

・借主からの解約については借地借家法に定めがないため、民法617条1項によります。建物の賃貸借は申入れの日から3か月を経過することで終了します。

・借主からの申入れに正当の事由は不要です。借地借家法は弱い立場の借主を守る法律なので、守られる側に足かせをはめる理由がないからです。

申入れをする者 終了までの期間 正当の事由
貸主 6か月 必要
借主 3か月 不要

 

カエルさん
カエルさん
・「6か月と3か月」「必要と不要」。どちらからの申入れかで結論が変わります。

期間の定めがある契約はできるのか

・解約の申入れができるのは、原則として期間の定めがない契約です。期間を定めた契約は、その期間中は当事者を拘束します。

・期間の定めがある契約を途中で終わらせるには、中途解約ができる旨の特約が必要です。特約があれば、その定めに従って解約できます。

【補足】定期建物賃貸借のうち居住用で床面積200平方メートル未満のものは、転勤・療養・親族の介護などやむを得ない事情があれば、特約がなくても借主から解約を申し入れることができ、1か月の経過で終了します(法38条7項)。

借主に不利な特約は無効

・法27条・28条は借地借家法第3章第1節にあるため、これに反する特約で借主に不利なものは無効です(法30条)。

・たとえば「貸主はいつでも解約を申し入れることができ、1か月の経過で契約は終了する」という特約は、6か月より借主に不利なので無効です。

・反対に「貸主からの解約は1年前に申し入れる」という特約は借主に有利なので有効です。不利かどうかで判断します。

カエルさん
カエルさん
・「不利なものは無効」であって、「特約はすべて無効」ではありません。向きを確かめましょう。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
貸主が解約を申し入れると、6か月で契約が終了する。
借主が解約を申し入れるときも、正当の事由が必要である。
借主からの解約の申入れは、3か月の経過で終了する。
期間を定めた契約でも、貸主はいつでも解約を申し入れられる。
貸主からの解約を3か月で終了とする特約は、無効である。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× ×

 

ア ○ 正しい

・そのとおりです。貸主からの解約の申入れは、申入れの日から6か月の経過で賃貸借が終了します(法27条1項)。
・住まいや店舗をすぐに失うと借主の生活が立ち行かないため、次を探す時間を確保させる趣旨です。
・借主からの申入れは民法により3か月です。数字を入れ替えた選択肢が定番なので、どちらからかを必ず確認しましょう。

イ × 誤り

・借主からの解約に正当の事由は不要です。必要なのは貸主からの解約の申入れや更新拒絶の場合だけです(法28条)。
・借地借家法は弱い立場の借主を守る法律なので、守られる側に条件を課す理由がありません。
・正しくは「借主からの解約に正当の事由は不要」です。「貸主からか借主からか」で結論が入れ替わります。

ウ ○ 正しい

・そのとおりです。借地借家法に定めがないため民法617条1項が適用され、建物の賃貸借は3か月で終了します。
・借主が出ていくだけなので、貸主が次の借り手を探す期間として3か月あれば足りると考えられています。
・借地借家法の6か月は貸主から、民法の3か月は借主から。根拠となる法律が違う点もあわせて覚えましょう。

エ × 誤り

できません。解約の申入れができるのは原則として期間の定めがない契約で、期間を定めた契約は当事者を拘束します。
・期間を決めた意味がなくなってしまうからです。中途解約ができる旨の特約があれば、その定めに従って解約できます。
・正しくは「期間の定めがある契約は、中途解約の特約がなければ解約できない」です。

オ ○ 正しい

・そのとおりです。6か月より短くする特約は借主に不利なので無効になります(法30条)。
・法27条は借主を守るための規定なので、特約で骨抜きにできないよう強行規定とされています。
・逆に「1年前に申し入れる」という特約は借主に有利なので有効です。不利な向きだけが無効になります。

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