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「敷地が2以上の地域にわたる場合(建築基準法)」とは?わかりやすく解説

「敷地が2以上の地域にわたる場合(建築基準法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★★

「敷地が2以上の地域にわたる場合」をわかりやすく解説

カエルさん
カエルさん
・1つの敷地が2つの地域にまたがることは珍しくありません。建蔽率容積率は按分、用途制限は過半、と結論が分かれるところが狙われます。

「敷地が2以上の地域にわたる場合」とは?わかりやすく解説の要点

敷地が2以上の地域にわたる場合とは?

・1つの敷地が用途地域などの境界をまたいでいるとき、どの地域の制限を適用するのかが問題になります。

建築基準法は、制限の種類ごとに違う考え方を用意しています。

制限 適用の仕方
建蔽率容積率 加重平均(面積の割合で按分する)
用途制限 敷地の過半が属する地域の制限を敷地全体に適用

 

カエルさん
カエルさん
・「按分か、過半か」で答えが変わります。まずこの2つを対にして覚えましょう。

建蔽率は加重平均で求める

・建蔽率の異なる地域にわたるときは、それぞれの地域の建蔽率にその部分の面積の割合を乗じて合計します(建築基準法53条2項)。

建築物の敷地が前項の規定による建築物の建蔽率に関する制限を受ける地域又は区域の二以上にわたる場合においては、当該建築物の建蔽率は、同項の規定による当該各地域又は区域内の建築物の建蔽率の限度にその敷地の当該地域又は区域内にある各部分の面積の敷地面積に対する割合を乗じて得たものの合計以下でなければならない。

【補足】実際の計算では「各部分の面積 × その地域の建蔽率」を足し合わせて、建築面積の上限を出すと分かりやすくなります。

敷地が2以上の地域にわたる場合の図解

容積率も加重平均

・容積率も建蔽率と同じく加重平均で求めます(建築基準法52条7項)。

条件 計算
第一種住居地域 200㎡(容積率20/10)
近隣商業地域 100㎡(容積率40/10)
200 × 20/10 = 400㎡
100 × 40/10 = 400㎡
→ 合計 800㎡ が延べ面積の上限

 

カエルさん
カエルさん
・前面道路の幅員による制限を受けるときは、まず各地域の容積率を確定させてから按分します。

用途制限は「過半」で決まる

・これに対して用途制限は、敷地の過半が属する地域の制限を敷地全体に適用します(建築基準法91条)。

・敷地の6割が第一種低層住居専用地域にあれば、残り4割の部分も含めて第一種低層住居専用地域の用途制限に従います。

【補足】91条は建蔽率(53条)と容積率(52条)を明文で除いています。だからこの2つだけ加重平均になる、という筋道です。

防火地域にわたる場合

・防火地域と準防火地域にわたる場合は、建築物を基準に判断します(建築基準法65条)。

場面 適用される規定
防火地域・準防火地域指定のない区域にわたる 防火地域又は準防火地域内の規定を全部に適用
防火地域準防火地域にわたる 防火地域内の規定を全部に適用

 

カエルさん
カエルさん
・防火の規定は「厳しいほうに合わせる」と考えると分かりやすいです。面積で按分したり、過半で決めたりはしません。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
建蔽率が違う地域にわたるときは、加重平均で計算する。
建蔽率は、敷地の過半が属する地域の数値を使う。
容積率も、加重平均で計算する。
用途制限は、敷地の過半が属する地域の制限による。
建築物が防火地域と準防火地域にわたるときは、準防火地域の規定による。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× ×

 

ア ○ 正しい

・そのとおりです。建築基準法53条2項が、各地域の建蔽率に面積の割合を乗じて合計すると定めています。
・敷地のうち各地域にある部分ごとに建てられる面積を出し、それを足し合わせるイメージです。
・容積率も同じ考え方(52条7項)です。建蔽率と容積率はセットで按分と覚えましょう。

イ × 誤り

・正しくは加重平均です。過半で決めるのは用途制限のほうで、建蔽率ではありません。
・建築基準法91条は、過半で決めるルールから52条(容積率)と53条(建蔽率)を明文で除いています。
・「過半」という言葉が出たときに、どの制限の話かを確かめる癖をつけると引っかかりません。

ウ ○ 正しい

・そのとおりです。建築基準法52条7項が、各地域の容積率に面積の割合を乗じて合計すると定めています。
・延べ面積の上限を地域ごとに出して足し合わせる、という手順になります。
・建蔽率と容積率はどちらも数値の制限なので、按分になじむと考えると納得しやすくなります。

エ ○ 正しい

・そのとおりです。建築基準法91条により、過半が属する地域の用途制限を敷地全体に適用します。
・用途は建てられるか建てられないかの二択なので、按分になじまないためです。
・敷地の6割が住居系なら、残り4割の部分も住居系の用途制限に従うことになります。

オ × 誤り

・正しくは防火地域の規定によります(建築基準法65条2項)。厳しいほうに合わせるルールです。
・防火の規定は建物全体の安全にかかわるため、面積で按分したり過半で決めたりはしません。
・ただし防火地域外で防火壁により区画されているときは、その外側の部分は準防火地域の規定によります。

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