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「規約(区分所有法)」とは?わかりやすく解説

「規約(区分所有法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★★

【法改正】
区分所有法令和8年(2026年)4月1日に改正法が施行され、集会の決議要件の数え方が変わりました。宅建試験はその年の4月1日現在施行されている法令から出題されるため、2026年度(令和8年度)試験からは改正後の内容が問われます。この記事は改正後の条文に基づいて書いています。

「規約」をわかりやすく解説

規約とは?

規約とは、建物・敷地・附属施設の管理や使用に関する区分所有者相互間の事項を定めたルールのこと。

・法律に定めのない事項も、規約で定めることができます(法30条1項)。

カエルさん
カエルさん
・マンションごとの事情に合わせて、法律の原則を修正したり具体化したりするのが規約です。

「規約(区分所有法)」とは?わかりやすく解説の要点

規約の設定・変更・廃止の要件

・区分所有法第三十一条第一項では、以下のように規定されています。

規約の設定、変更又は廃止は、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三以上の多数による決議によつてする。

項目 内容
定足数 区分所有者の過半数であって議決権の過半数を有するものの出席
決議要件 出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上
特別の影響 一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときは、その承諾が必要

 

カエルさん
カエルさん
・2026年4月の改正で「区分所有者及び議決権の各4分の3以上」から「出席者の各4分の3以上」に変わりました。分母が全体から出席者になった点が最大の変更です。

【補足】「特別の影響を及ぼすべきとき」の承諾は、決議要件とは別に必要です。4分の3以上の賛成があっても、影響を受ける区分所有者の承諾がなければ効力を生じません。

規約を示した図

規約で定められる事項

主な規約事項
規約共用部分の定め
規約敷地の定め
・共用部分の持分の割合
・共用部分の管理に関する事項
分離処分ができる旨の定め
議決権の割合
・管理者の選任・解任の方法

 

【補足】規約は書面又は電磁的記録により作成しなければなりません(法30条5項)。

【補足】規約は、区分所有者間の利害の衡平が図られるように定めなければならないとされています(法30条3項)。

規約の保管と閲覧

項目 内容
保管する人 管理者。管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会の決議で定めるもの
閲覧の請求 利害関係人は閲覧を請求できる。正当な理由がある場合を除き拒めない
保管場所の掲示 建物内の見やすい場所に掲示しなければならない

 

カエルさん
カエルさん
・閲覧を請求できるのは「利害関係人」です。区分所有者に限られません。賃借人や購入希望者も含まれます。

規約及び集会の決議の効力

・規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても効力を生じます(法46条1項)。

・また、占有者は、建物・敷地・附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約・集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負います(法46条2項)。

【補足】マンションを買った人は、前の所有者が決めた規約に当然に拘束されます。賃借人も使用方法については規約に従う必要があります。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
規約は、集会の決議で変えることができる。
規約を変えるには、出席者の4分の3以上の賛成が必要である。
一部の人の権利に特別の影響があるときも、その人の承諾はいらない。
規約を見せてもらえるのは、区分所有者だけである。
マンションを買った人は、前の所有者が決めた規約に従う必要がある。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× ×

 

ア ○ 正しい

・規約の設定・変更・廃止は、いずれも集会の決議によって行います。
・規約は法律に定めのない事項まで定められる強いルールなので、区分所有者の意思をまとめる集会の決議が必要とされています。
・例外は、最初に専有部分の全部を所有する分譲業者が公正証書により一定の事項(規約共用部分・規約敷地など)を定める場合だけです。

イ ○ 正しい

・規約の設定・変更・廃止は、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数による決議で行います。
・あわせて区分所有者の過半数であって議決権の過半数を有する者の出席という定足数も必要です。決議要件と定足数はセットで押さえましょう。
・2026年4月の改正前は「区分所有者及び議決権の各4分の3以上」と全体が分母でした。分母が出席者に変わった点が最大の変更です。

ウ × 誤り

・規約の設定・変更・廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その者の承諾が必要です。不要とする点が誤りです。
・多数決によって少数者の権利を一方的に奪えないようにするための歯止めです。
・この承諾は決議要件とは別に必要で、4分の3以上の賛成があっても承諾がなければ効力を生じません。「決議さえ通れば有効」とする記述は誤りです。

エ × 誤り

・閲覧を請求できるのは利害関係人で、区分所有者に限られません。賃借人や購入希望者も含まれます。
・規約を保管する者は、正当な理由がある場合を除き閲覧を拒むことができません。
・保管するのは管理者、管理者がないときは建物を使用している区分所有者等です。保管場所は建物内の見やすい場所に掲示します。議事録も同じ扱いです。

オ ○ 正しい

・規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても効力を生じます。
・買主ごとに規約が及ばないとすると建物の管理がばらばらになってしまうため、売買による買主にも当然に及ぶこととされています。
・さらに占有者(賃借人)も、建物等の使用方法については区分所有者と同一の義務を負います。「自分は決議に加わっていないから従わない」は通りません。

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