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「敷地利用権(区分所有法)」とは?わかりやすく解説

「敷地利用権(区分所有法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★☆

「敷地利用権」をわかりやすく解説

🔗

敷地利用権とは?

敷地利用権とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利のこと(法2条6項)。

・所有権のほか、地上権や賃借権であることもあります。

カエルさん
カエルさん
・建物の部屋を持っていても、その建物が建っている土地を使う権利がなければ意味がありません。それが敷地利用権です。

「敷地利用権(区分所有法)」とは?わかりやすく解説の要点

建物の敷地

区分 内容
法定敷地 建物が所在する土地
規約敷地 区分所有者が建物及び建物が所在する土地と一体として管理・使用をする庭、通路その他の土地で、規約により建物の敷地としたもの

 

【補足】規約共用部分は登記が必要でしたが、規約敷地に登記は必要ありません。混同しやすいところです。

・建物が所在する土地が、建物の一部の滅失や土地の分割により建物が所在する土地でなくなったときは、その土地は規約で建物の敷地と定められたものとみなされます(みなし規約敷地)。

敷地利用権を示した図

分離処分の禁止

区分所有法第二十二条第一項では、以下のように規定されています。

敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。

項目 内容
原則 専有部分と敷地利用権を分離して処分できない
例外 規約に別段の定めがあるとき
対象 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合

 

カエルさん
カエルさん
・「原則は分離処分禁止、規約で例外を認められる」という構造です。「一切できない」とすると誤りになります。

分離処分の無効の主張の制限

分離処分の禁止に反する処分は無効ですが、その無効は善意の相手方に対抗することができません(法23条)。

【補足】ただし、分離処分できない旨の登記がされているときは、善意であっても無効を主張できます。登記によって公示されているからです。

公正証書による規約の設定

最初に建物の専有部分の全部を所有する者(分譲業者など)は、公正証書により、次の規約を設定することができます(法32条)。

公正証書で設定できる規約
規約共用部分に関する定め
規約敷地に関する定め
分離処分ができる旨の定め
敷地利用権の割合に関する定め

 

カエルさん
カエルさん
・4つとも「建物と敷地の基本的な枠組み」に関するものです。それ以外の事項を公正証書で定めることはできません。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
敷地利用権とは、住戸を持つために土地を使う権利のことである。
敷地利用権は、必ず所有権でなければならない。
住戸と敷地利用権は、原則として分けて売ることができない。
規約で定めれば、住戸と敷地利用権を分けて売ることができる。
規約で敷地とした土地は、登記しなければ第三者に対抗できない。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× ×

 

ア ○ 正しい

・敷地利用権とは専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利のことです。
・部屋を持っていても、その建物が建っている土地を使える権利がなければ住み続けられません。それを支えるのが敷地利用権です。
・建物の敷地には、建物が所在する法定敷地のほか、庭や通路などを規約で敷地とした規約敷地も含まれます。

イ × 誤り

・敷地利用権は「敷地に関する権利」であればよく、所有権のほか地上権や賃借権であっても構いません。所有権に限るとする点が誤りです。
・借地の上に建てられた分譲マンションもあり、その場合の敷地利用権は借地権(地上権・賃借権)になります。
・なお分離処分の禁止が働くのは、敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合です。権利の種類ではなく共有かどうかで決まる点に注意しましょう。

ウ ○ 正しい

・敷地利用権が数人で有する権利である場合、区分所有者は専有部分と敷地利用権とを分離して処分することができません
・部屋の所有者と土地を使う権利者がばらばらになると、建物の存続そのものが危うくなるためです。
・違反した処分は無効ですが、その無効を善意の相手方に主張することはできません。ただし分離処分できない旨が登記された後の処分であれば、善意でも無効を主張できます。

エ ○ 正しい

・分離処分の禁止には「ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない」という例外が条文に置かれています。
・原則と例外がセットになっているので、「一切分離して処分できない」と言い切る記述は誤りになります。
・この定めは、最初に専有部分の全部を所有する分譲業者が公正証書により単独で設定することもできます。

オ × 誤り

規約敷地について登記を要求する規定はなく、登記がなくても第三者に対抗できます。登記が必要とする点が誤りです。
・登記が必要なのは規約共用部分のほうです。「規約」と付く用語が2つあるため、意図的に入れ替えて出題されます。
・規約共用部分・規約敷地・分離処分ができる旨の定め・敷地利用権の割合の4つは、公正証書で設定できる規約としてまとめて覚えましょう。

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