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「専有部分と共用部分(区分所有法)」とは?わかりやすく解説

「専有部分と共用部分(区分所有法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★★

「専有部分と共用部分」をわかりやすく解説

専有部分とは?

専有部分とは、区分所有権の目的たる建物の部分のこと(法2条3項)。

・分譲マンションでいえば、各住戸の内側の部分です。

カエルさん
カエルさん
・専有部分になるためには「構造上の独立性」と「利用上の独立性」が必要です。

「専有部分と共用部分(区分所有法)」とは?わかりやすく解説の要点

共用部分とは?

共用部分とは、次のものをいいます(法2条4項)。

共用部分にあたるもの
専有部分以外の建物の部分(廊下、階段室、エントランスなど)
専有部分に属しない建物の附属物(配管、エレベーターなど)
・規約により共用部分とされた附属の建物(集会室、管理人室など)

 

専有部分と共用部分を示した図

法定共用部分と規約共用部分

区分 内容 登記
法定共用部分 構造上当然に共用部分となるもの(廊下・階段室など) 登記できない
規約共用部分 本来は専有部分になり得るものを、規約で共用部分としたもの 登記しなければ第三者に対抗できない

 

カエルさん
カエルさん
・「規約共用部分は登記が必要」が繰り返し問われます。法定共用部分はそもそも登記できません。

【補足】法4条2項は「規約により共用部分とすることができる。この場合には、その旨の登記をしなければ、これをもつて第三者に対抗することができない」と規定しています。

共用部分の共有関係

項目 内容
帰属 区分所有者全員の共有に属する(一部共用部分はこれを共用すべき区分所有者の共有)
持分の割合 各共有者の持分は、その有する専有部分の床面積の割合による
床面積の測り方 壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法計算)
規約による変更 持分の割合は規約で別段の定めができる
民法177条 共用部分には適用しない(登記なくして対抗できる)

 

【補足】不動産登記法の床面積は「壁の中心線」で測る壁芯計算ですが、区分所有法共用部分の持分の計算は「内側線」で測る内法計算です。測り方が違う点に注意しましょう。

持分の処分の制限

・共用部分の持分は、専有部分の処分に従います。専有部分と分離して持分だけを処分することはできません(法15条)。

カエルさん
カエルさん
・住戸だけ売って廊下の持分は手元に残す、ということはできません。

共用部分の負担と利益

・各共有者は、持分に応じて共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取します(法19条)。

【補足】管理費の負担割合も、規約に別段の定めがなければ持分(=専有部分の床面積)の割合によります。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
専有部分とは、住戸の内側の部分をいう。
階段室は、規約で定めてはじめて共用部分になる。
共用部分の持分は、区分所有者の人数で等分される。
住戸だけを売って、共用部分の持分は手元に残すことができる。
管理費の負担は、原則として持分の割合による。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× × ×

 

ア ○ 正しい

・専有部分とは区分所有権の目的たる建物の部分のことで、分譲マンションでいえば各住戸の内側です。
・専有部分になるには、壁などで区切られている構造上の独立性と、独立して使える利用上の独立性の両方が必要です。
・専有部分を目的とする所有権が区分所有権、それを有する者が区分所有者です。用語の対応関係を確認しておきましょう。

イ × 誤り

・階段室は構造上当然に共用部分となる法定共用部分なので、規約の定めは必要ありません。
・数個の専有部分に通ずる廊下や階段室は、そもそも区分所有権の目的とならないと条文が定めています。
・規約が必要なのは、集会室や管理人室のように本来は専有部分になり得るものを共用部分とする規約共用部分のほうです。ここを入れ替えて出題されます。

ウ × 誤り

・共用部分の持分は専有部分の床面積の割合によります。人数による頭割りではありません。
・広い住戸の人ほど持分が大きくなり、共用部分の負担も重くなるという考え方です。
・この床面積は壁その他の区画の内側線で囲まれた部分(内法計算)で測ります。不動産登記法の壁芯計算との違いが狙われます。なお持分の割合は規約で別段の定めができます。

エ × 誤り

・共用部分の持分は専有部分の処分に従うので、専有部分と分離して処分することはできません。住戸を売れば持分も当然に移ります。
・廊下の持分だけ手元に残しても使い道がなく、権利関係が複雑になるだけだからです。
・敷地利用権の分離処分禁止は規約に別段の定めがあれば外せますが、共用部分の持分にはそのような規約による例外の規定が置かれていません。混同しないようにしましょう。

オ ○ 正しい

・各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取します。
・持分は専有部分の床面積の割合ですから、結局「広い部屋ほど多く負担する」ことになります。
・ポイントは「原則として」で、規約で別段の定めをすれば違う割合にできます。「必ず持分の割合による」と言い切る記述は誤りです。

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