イラストを使ってわかりやすく、独学で宅建士を目指す人へ
「所在等不明区分所有者の除外(区分所有法)」とは?わかりやすく解説

「所在等不明区分所有者の除外(区分所有法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★☆

「所在等不明区分所有者の除外」をわかりやすく解説

カエルさん
カエルさん
・連絡のつかない所有者がいると、マンションの決議がいつまでも成立しません。そこで令和7年の改正で、裁判所の手続を経てその人を決議から外せるしくみができました。

「所在等不明区分所有者の除外」とは?わかりやすく解説の要点

所在等不明区分所有者の除外とは?

所在等不明区分所有者とは、誰が区分所有者か分からない、またはその所在が分からない人のことです。
・裁判所は、ほかの区分所有者(一般区分所有者)または管理者の請求により、一般区分所有者だけで集会の決議をすることができる旨の裁判をすることができます(区分所有法38条の2第1項)。
・たとえば、相続人が誰か分からないまま空き室になっている住戸があると、全員の頭数で数える決議はいつまでも成立しません。その行き詰まりを解消するための制度です。

【補足】この記事は令和7年の改正(2026年4月1日施行)で新しく設けられた制度です。古い教材には載っていないことがあるので注意してください。

裁判があるとどうなるか

・裁判で所在等不明区分所有者とされた人は、集会における議決権を有しません(38条の2第2項)。
・議決権を持たないので、決議に必要な数を数えるときの母数からも外れます。その結果、残った区分所有者だけで決議ができます。
・請求をした一般区分所有者は、裁判があったときは遅滞(ちたい)なく管理者に通知しなければなりません。管理者がいないときは、建物内の見やすい場所に掲示します(38条の2第3項)。

カエルさん
カエルさん
・「連絡がつかないから外してよい」と集会で決めることはできません。必ず裁判所の裁判が必要です。

所在等不明区分所有者の除外の図解

どこに請求するか

・この裁判の請求は、建物の所在地を管轄する地方裁判所が扱います(区分所有法86条)。
・家庭裁判所や簡易裁判所ではない点に注意しましょう。
・くわしい決議のルールは集会の決議要件もあわせて確認してください。

カエルさん
カエルさん
・改正では、集会の決議の多くが「出席した区分所有者」を基準に数える形になりました。この除外のしくみと合わせて、決議を成立しやすくするのが改正のねらいです。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
所在等不明区分所有者を決議から除外するには、裁判所の裁判が必要である。
この裁判を請求できるのは、管理者に限られる。
裁判で所在等不明区分所有者とされた者は、集会の議決権を有しない。
一般区分所有者の請求で裁判があったときは、管理者への通知はいらない。
この裁判に関する事件は、家庭裁判所が管轄する。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× × ×

 

ア ○ 正しい

・裁判所の裁判が必要です(区分所有法38条の2第1項)。
・集会の決議だけで除外することはできません。
必ず裁判所を通すと押さえましょう。

イ × 誤り

ほかの区分所有者(一般区分所有者)または管理者が請求できます。
・管理者に限られません。
・管理者がいないマンションでも使えます。

ウ ○ 正しい

・議決権を有しません(38条の2第2項)。
・決議に必要な数を数える母数からも外れます。
・その結果、決議が成立しやすくなります。

エ × 誤り

・請求した一般区分所有者は遅滞なく管理者に通知します(38条の2第3項)。
・管理者がいないときは建物内の見やすい場所に掲示します。
・通知が不要になるわけではありません。

オ × 誤り

・管轄するのは地方裁判所です(区分所有法86条)。
・建物の所在地を管轄する裁判所です。
・家庭裁判所ではありません。

この記事の内容に誤りや分かりにくい点を見つけられましたら、こちらのフォームからお知らせください。該当記事は自動で入力されます。

戻る
カテゴリー
ホーム
検索