出題の重要度 ★★★
「区域区分」をわかりやすく解説
区域区分とは?
・区域区分とは、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域とに区分すること。🔗
・「市街化を進める区域」と「市街化を抑える区域」に分けることで、無秩序な市街化を防ぎ、計画的な街づくりを進めることを目的としています。

区域区分の概要
・都市計画法第七条第一項では、以下のように規定されています。
都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分(以下「区域区分」という。)を定めることができる。
・条文のとおり、区域区分は必要があるときに定めることができるものであり、すべての都市計画区域で必ず定めなければならないわけではありません。
【補足】区域区分が定められていない都市計画区域を「非線引き都市計画区域(区域区分が定められていない都市計画区域)」といいます。
・ただし、以下の都市計画区域については、区域区分を定めるものとされています(必ず定めます)。
- 首都圏整備法の既成市街地又は近郊整備地帯の全部又は一部を含む都市計画区域
- 近畿圏整備法の既成都市区域又は近郊整備区域の全部又は一部を含む都市計画区域
- 中部圏開発整備法の都市整備区域の全部又は一部を含む都市計画区域
- その他、大都市に係る都市計画区域として政令で定めるもの

市街化区域と市街化調整区域
・区域区分によって分けられる2つの区域は、それぞれ以下のように規定されています。
| 区域 | 内容 |
| 市街化区域 | ・すでに市街地を形成している区域 ・及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域 |
| 市街化調整区域 | ・市街化を抑制すべき区域 |
【補足】市街化調整区域は「市街化を抑制すべき区域」であり、「市街化してはならない区域」や「市街化を禁止する区域」ではありません。文言の言い換えは出題されやすいポイントです。
区域区分と用途地域の関係
・都市計画法第十三条第一項第七号では、地域地区について以下のように規定されています。🔗
この場合において、市街化区域については、少なくとも用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとする。
| 区域 | 用途地域 |
| 市街化区域 | 少なくとも用途地域を定める |
| 市街化調整区域 | 原則として用途地域を定めない |
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | すべての都市計画区域に、区域区分を定めなければならない。 |
| イ | 市街化区域は、おおむね10年以内に市街化を図るべき区域を含む。 |
| ウ | 市街化調整区域は、市街化を禁止する区域である。 |
| エ | 市街化区域には、少なくとも用途地域を定める。 |
| オ | 市街化調整区域には、用途地域を一切定められない。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| × | ○ | × | ○ | × |
ア × 誤り
・区域区分は「必要があるときは定めることができる」ものとされており、原則として任意です。すべての都市計画区域で定めなければならないわけではありません。
・ただし三大都市圏の既成市街地・近郊整備地帯等を含む都市計画区域と、政令で定める大都市に係る都市計画区域では、定めるものとされています(義務)。
・区域区分を定めていない都市計画区域を非線引き都市計画区域と呼ぶこと自体が、任意であることの証拠だと考えると忘れません。
イ ○ 正しい
・市街化区域は「すでに市街地を形成している区域」及び「おおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」とされています。
・つまり市街化区域は2つの区域からなり、記述はその後半にあたります。「含む」という言い方なので正しい記述です。
・数字を「おおむね5年」「20年以内」などに変えた引っかけが定番です。10年とあわせて「優先的かつ計画的に」という言葉も押さえておきましょう。
ウ × 誤り
・市街化調整区域は「市街化を抑制すべき区域」であって、市街化を禁止する区域ではありません。
・抑制にとどまるので、開発許可を受けて建築できる場合もあります。「禁止」と言い切ってしまうと、許可による例外の余地がなくなってしまいます。
・「抑制すべき」を「禁止する」「市街化してはならない」に言い換える出題は頻出です。条文の言葉のままで覚えるのが安全です。
エ ○ 正しい
・市街化区域については少なくとも用途地域を定めるものとするとされており、必ず用途地域が定められます。
・市街化区域は市街化を進める区域なので、どんな建築物を建ててよいかをあらかじめ決めておく必要があるからです。
・「少なくとも」は「最低でも用途地域は」という意味で、ほかの地域地区を重ねて定めることを妨げません。「用途地域しか定められない」と読み違えないようにしましょう。
オ × 誤り
・市街化調整区域については「原則として用途地域を定めないものとする」とされているだけで、一切定められないわけではありません。
・原則である以上は例外があり、必要があれば用途地域を定めることもできます。「一切」「絶対に」といった言い切りが付いたら疑ってかかりましょう。
・市街化区域は「少なくとも定める」=必ずあり、市街化調整区域は「原則として定めない」=例外あり。条文の言葉の強さの違いで対比して覚えます。
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