出題の重要度 ★★★
「都市計画区域」をわかりやすく解説
都市計画区域とは?
・都市計画区域とは、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域として指定された区域のこと。
・都市計画区域に指定されると、その区域の中で都市計画が定められ、開発や建築にさまざまなルールがかかることになります。

都市計画区域の概要
・都市計画区域は、市や一定の要件に該当する町村の中心の市街地を含み、一体の都市として総合的に整備・開発・保全する必要がある区域について指定されます。
・都市計画法第五条第一項では、以下のように規定されています。
都道府県は、市又は人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに人口、土地利用、交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。この場合において、必要があるときは、当該市町村の区域外にわたり、都市計画区域を指定することができる。
・条文の後半にあるとおり、都市計画区域は市町村の区域外にわたって指定することができます。
【補足】都市計画区域は、必ずしも市町村の区域と一致するわけではありません。1つの市町村の一部だけが都市計画区域になることもあれば、複数の市町村にまたがって指定されることもあります。

都市計画区域を指定する人
・都市計画区域を指定するのは、原則として都道府県です。
・ただし、二以上の都府県の区域にわたる都市計画区域は、国土交通大臣が指定します。
| 指定する人 | 指定する前に必要な手続き |
| ・原則:都道府県 | ・あらかじめ、関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴く ・あらかじめ、国土交通大臣に協議し、その同意を得る |
| ・二以上の都府県にわたる場合:国土交通大臣 | ・あらかじめ、関係都府県の意見を聴く ・意見を述べる関係都府県は、あらかじめ関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴く |
・都市計画区域の指定は、公告することによって行われます。
【補足】「二以上の都府県」と規定されているとおり、北海道は複数の道県にまたがることがないため条文上は「都府県」となっています。
準都市計画区域との違い
・準都市計画区域は、都市計画区域外の区域について都道府県が指定します。国土交通大臣の同意は不要です。
・くわしくは「準都市計画区域」とは?わかりやすく解説をご覧ください。
都市計画区域に関連するポイント
・都市計画区域が指定されると、その区域について区域区分(市街化区域と市街化調整区域の区分)を定めることができます。🔗
・また、市街化区域については少なくとも用途地域を定めるものとされています。🔗
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 都市計画区域は、原則として都道府県が指定する。 |
| イ | 2つ以上の都府県にわたる都市計画区域は、関係する県が話し合って指定する。 |
| ウ | 都市計画区域は、市町村の区域をまたいで指定できる。 |
| エ | 準都市計画区域は、都市計画区域の中に指定する。 |
| オ | 準都市計画区域の指定には、国土交通大臣の同意が必要である。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | ○ | × | × |
ア ○ 正しい
・都市計画区域を指定するのは原則として都道府県です。あらかじめ関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴き、さらに国土交通大臣に協議してその同意を得ます。
・例外は二以上の都府県の区域にわたる場合で、このときは国土交通大臣が指定します。
・「市町村が指定する」という引っかけに注意しましょう。市町村が決めるのは都市計画の一部であって、区域そのものの指定ではありません。
イ × 誤り
・二以上の都府県の区域にわたる都市計画区域は、国土交通大臣が指定します。関係する県が話し合って決めるのではありません。
・このとき大臣は、あらかじめ関係都府県の意見を聴きます。意見を述べる関係都府県は、その前に関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴かなければなりません。
・原則の都道府県指定では「大臣の同意が必要」、例外では「大臣が指定する」。誰が指定するのかと、誰の同意を得るのかを混同しないようにしましょう。
ウ ○ 正しい
・条文にも「必要があるときは、当該市町村の区域外にわたり、都市計画区域を指定することができる」とあり、行政区域をまたいで指定できます。
・実際の都市の広がりは市町村の境界と一致しないため、境界にとらわれずに一体の都市としてとらえられるようにしたものです。
・逆に、1つの市町村の一部だけを都市計画区域にすることもできます。「市町村の区域と一致させなければならない」は誤りです。
エ × 誤り
・準都市計画区域は都市計画区域外の区域について指定するもので、都市計画区域の中に指定することはできません。
・そもそも都市計画区域のルールが及ばない場所で、建築や敷地の造成が無秩序に進むのを放っておけないときのための制度だからです。
・準都市計画区域の全部又は一部について都市計画区域が指定されたときは、その準都市計画区域は廃止された(又は重複しない区域に変更された)ものとみなされます。両者が重なることはありません。
オ × 誤り
・準都市計画区域の指定に、国土交通大臣への協議・同意は不要です。都道府県が単独で指定できます。
・大臣への協議とその同意が必要なのは都市計画区域のほうです。ここが両者の手続き上の最大の違いになります。
・一方、関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴く点は両者に共通です。「意見聴取は共通、大臣の同意は都市計画区域だけ」と整理しましょう。
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