出題の重要度 ★★☆
「一般定期借地権」をわかりやすく解説

一般定期借地権とは?
・一般定期借地権とは、存続期間を50年以上として設定し、更新等がない旨の特約を付けた借地権のこと(借地借家法22条)。
存続期間を五十年以上として借地権を設定する場合においては、第九条及び第十六条の規定にかかわらず、契約の更新及び建物の築造による存続期間の延長がなく、並びに第十三条の規定による買取りの請求をしないこととする旨を定めることができる。この場合においては、その特約は、公正証書による等書面によってしなければならない。
存続期間は50年以上
・存続期間を50年以上としなければ、一般定期借地権にはなりません。
| 定めた期間 | 結論 |
| 50年 | 設定できる |
| 60年 | 設定できる |
| 30年 | 設定できない(通常の借地権になる) |
【補足】50年未満で「更新しない」と定めても、その特約は借地権者に不利な特約として無効になり、通常の借地権として扱われます。

定められる3つの特約
・一般定期借地権で定められるのは、次の3つです。
| 特約 | 内容 |
| 契約の更新がない | 更新の請求も使用の継続による更新もない |
| 建物の築造による延長がない | 建て直しても期間は延びない |
| 建物買取請求をしない | 期間満了時に建物の買取りを求められない |
方式は「公正証書による等書面」
・特約は公正証書による等書面によってしなければなりません。
・これは「公正証書でなくてもよいが、書面であることは必要」という意味です。口頭では設定できません。
【補足】特約の内容を記録した電磁的記録によってされたときは、書面によってされたものとみなされます(法22条2項)。
ほかの定期借地権との違い
・3種類の定期借地権を並べると次のようになります。
| 種類 | 期間 | 用途 | 方式 |
| 一般定期借地権 | 50年以上 | 制限なし | 公正証書による等書面 |
| 事業用定期借地権 | 10年以上50年未満 | 専ら事業用 | 公正証書に限る |
| 建物譲渡特約付借地権 | 30年以上 | 制限なし | 書面は不要 |
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 一般定期借地権の存続期間は、50年以上でなければならない。 |
| イ | 一般定期借地権は、公正証書でなければ設定できない。 |
| ウ | 一般定期借地権は、口頭でも設定することができる。 |
| エ | 一般定期借地権は、居住用の建物には使えない。 |
| オ | 一般定期借地権では、建物の買取りを請求しない特約を定められる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | × | × | ○ |
ア ○ 正しい
・そのとおりです。存続期間を50年以上として設定する場合に、更新等がない旨を定められます(法22条)。
・更新のない借地権を認める代わりに、長い期間を保障してバランスを取っています。
・「50年を超える」ではなく「50年以上」なので、ちょうど50年でも設定できます。
イ × 誤り
・公正証書でなくても構いません。条文は「公正証書による等書面」と定めています(法22条)。
・正しくは「書面であればよく、公正証書に限られない」です。
・公正証書に限られるのは事業用定期借地権だけ。ここを入れ替えた選択肢が定番です。
ウ × 誤り
・できません。特約は書面(または電磁的記録)でしなければなりません(法22条)。
・正しくは「公正証書による等書面によってしなければならない」です。書面は必ず要ります。
・「公正証書は不要」=「書面も不要」ではありません。ここを混同させる問題が出ます。
エ × 誤り
・使えます。一般定期借地権に用途の制限はありません。
・正しくは「用途は制限されず、居住用でもよい」です。分譲マンションなどで使われています。
・居住用に使えないのは事業用定期借地権です。制限があるのはこちらだけです。
オ ○ 正しい
・そのとおりです。買取請求をしないこととする旨を定められます(法22条)。
・通常の借地権なら不利な特約として無効ですが、50年以上を条件に有効とされています。
・定められる特約は「更新なし」「延長なし」「買取請求なし」の3つ。セットで覚えましょう。
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