出題の重要度 ★★☆
「報酬額の改正」をわかりやすく解説

低廉な空家等の売買・交換の特例
・低廉な空家等とは、売買の代金(交換のときは価額)が800万円以下の宅地・建物をいいます。
・この特例を使うと、通常の計算で出した額を超えて報酬を受け取れます。ただし媒介(ばいかい)では33万円(30万円の1.1倍)が上限です。
・代理の場合は、この金額の2倍が上限になります。
長期の空家等の貸借の特例
・長期の空家等とは、長期間にわたって使われておらず、または将来にわたって使われる見込みがない宅地・建物のことです。
・この貸借の媒介では、貸主と借主から受け取る報酬の合計を借賃(しゃくちん)1か月分の2.2倍までにできます。
・ただし借主から受け取れる額は通常どおりです(1.1倍以内、居住用で承諾がなければ0.55倍以内)。増えるのは貸主から受け取る分です。
【補足】入居者を募集している通常の賃貸物件の空室は、長期の空家等にはあたりません。

共通する注意点
・どちらの特例も、媒介契約や代理契約を結ぶときに、あらかじめ依頼者に報酬額を説明し、合意しておく必要があります。
・たとえば、契約が終わってから「特例なので高くなります」と言うことはできません。
| 特例 | 対象 | 上限 |
| 低廉な空家等の売買・交換 | 代金800万円以下 | 媒介33万円/代理はその2倍 |
| 長期の空家等の貸借 | 長く使われていない物件 | 合計で借賃1か月分の2.2倍 |
【根拠】この記事は、法令の原文(e-Gov法令検索)および国土交通省の公表資料で内容を確認しています(2026年7月時点)。試験は、その年の4月1日に施行されている法令から出題されます。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 低廉な空家等とは、代金が800万円以下の宅地・建物をいう。 |
| イ | 低廉な空家等の売買の媒介で受け取れる報酬の上限は、33万円である。 |
| ウ | 長期の空家等の貸借では、借主から受け取れる額も2.2倍まで増やせる。 |
| エ | これらの特例を使うには、あらかじめ依頼者に説明し合意しておく必要がある。 |
| オ | 低廉な空家等の特例は、実際に空き家でなければ使えない。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | ○ | × | ○ | × |
ア ○ 正しい
・800万円以下が対象です。
・2024年7月の改正で金額が引き上げられました。
・金額は税抜きで判定します。
イ ○ 正しい
・媒介の上限は33万円(30万円の1.1倍)です。
・代理の上限はその2倍です。
・通常の計算による額を超えて受け取れます。
ウ × 誤り
・借主から受け取れる額は通常どおりです。
・増えるのは貸主から受け取る分です。
・合計で借賃1か月分の2.2倍までとなります。
エ ○ 正しい
・契約を結ぶときに報酬額を説明し合意しておく必要があります。
・あとから特例を持ち出すことはできません。
・トラブルを防ぐための手続です。
オ × 誤り
・対象かどうかは金額だけで決まります。
・人が住んでいる家でも800万円以下なら対象です。
・使用の状態は問いません。
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