出題の重要度 ★★★
「不動産取得税」をわかりやすく解説

不動産取得税とは?
・不動産取得税とは、土地や家屋を取得したときに、その不動産がある都道府県が課す税金です(地方税法73条の2)。
・買ったときだけでなく、家を新築したときなどにもかかります。取得した時点で1回だけかかる税金で、毎年かかる固定資産税とはちがいます。
【補足】課すのは市町村ではなく都道府県です。「都道府県税か市町村税か」はよく入れ替えて出題されます。
どんな「取得」にかかる?
・売買のほか、新築・増築・交換・贈与など、不動産を手に入れる行為が広く「取得」にあたります。
・有償か無償かは問いません。また、登記をしていなくても、実際に取得していれば課税されます。
| かかる例 | かからない例 |
| 売買・新築・増築・交換・贈与 | 相続による取得 |

税率は4%、土地と住宅は3%
・標準税率は100分の4(4%)です(地方税法73条の15)。税額は「課税標準×税率」で計算します。
・ただし、土地と住宅の取得は、特例で3%に引き下げられています(時限的な特例)。マイホームや土地の取得の負担を軽くするためです。
【補足】「住宅以外の家屋(店舗・事務所など)」は特例の対象外で、原則どおり4%です。住宅かどうかで税率が変わる点に注意しましょう。
相続では課税されない
・相続による取得は非課税です(地方税法73条の7)。相続人への遺贈や包括遺贈も同じ扱いになります。
・相続は、いわば持ち主が亡くなって自動的に引き継がれるもので、自分から進んで取得する場面とは性質がちがうため非課税とされています。
・一方で、贈与による取得には課税されます。「相続はかからない・贈与はかかる」と対で覚えましょう。
【補足】課税標準が一定額に満たない場合も課税されません(免税点)。金額は別記事「不動産取得税の課税標準の特例」で扱います。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 不動産取得税は市町村が課す。 |
| イ | 相続で土地を取得したときは課税されない。 |
| ウ | 家を建てたときは不動産取得税がかからない。 |
| エ | 登記をしていなければ不動産取得税はかからない。 |
| オ | 贈与で家をもらったときは不動産取得税がかかる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| × | ○ | × | × | ○ |
ア × 誤り
・不動産取得税を課すのは都道府県で、市町村ではありません。土地・家屋を売買・新築・増改築・贈与などで取得したときにかかる税です。
・毎年課される固定資産税(市町村税)と違い、取得したその一度だけ課される税だと押さえましょう。
・「取得税=都道府県」「固定資産税=市町村」と対で覚えると、課税団体の入れ替え問題に強くなります。
イ ○ 正しい
・相続による取得は非課税です。相続は本人が買うのではなく形式的に権利が移るだけと考えられるためです。
・法人の合併による取得なども同じ理由で非課税とされています。
・一方で贈与による取得は課税されます。「相続はセーフ・贈与はアウト」と対で覚えるのが定番の引っかけ対策です。
ウ × 誤り
・誤りです。新築(建築)も「取得」にあたり課税されます。売買で買った場合だけでなく、家を建てた場合も対象です。
・増築・改築で家屋の価値が増えたときも、その増加分について課税されます。
・「取得」には売買・交換・贈与・新築・増改築が広く含まれる、と範囲を押さえておきましょう。
エ × 誤り
・誤りです。登記の有無は関係なく、実際に不動産を取得した事実があれば課税されます。
・未登記のままでも取得税は課され、逆に登記したこと自体に取得税が二重にかかるわけでもありません。
・登記に対してかかるのは登録免許税、取得の事実にかかるのが不動産取得税、と区別しておきましょう。
オ ○ 正しい
・正しいです。贈与による取得は課税されます。無償でもらった場合でも「取得」にあたるからです。
・非課税になるのは相続による取得で、贈与とは扱いが正反対です。
・「タダでもらったのに課税?」と迷いやすい点ですが、相続以外の無償取得は課税、と覚えておきましょう。
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