出題の重要度 ★★☆
「価格の種類」をわかりやすく解説

価格の種類とは?
・鑑定評価で求める価格は、いつも同じ「1種類」ではありません。
・どんな市場を前提にするかによって、正常価格・限定価格・特定価格・特殊価格の4つに分けられます。
・この中で原則となるのは正常価格です。
正常価格(原則)
・正常価格とは、現実の社会経済情勢のもとで合理的と考えられる自由な市場で成立する価格のことです。
・売り急ぎや買い進みといった特別な事情のない、ふつうの取引を前提にした価格だとイメージしてください。
【補足】鑑定評価で単に「価格」といえば、まずこの正常価格を指します。ほかの3つは前提が特殊なときに登場します。

限定価格
・限定価格とは、市場が相対的に限定される場合に、その限られた市場で成立する価格です。
・典型例が、隣り合う土地を買い足して1つにまとめる(併合)ケースや、借地人が自分の借りている土地(底地)を買い取るケースです。
・買える相手が限られるため、正常価格とは違う価格になります。
特定価格・特殊価格
・特定価格は、法令などにより正常価格の前提を満たさないときに求める価格です(証券化対象不動産の評価や、民事再生のための評価など)。
・特殊価格は、文化財や宗教建築物のようにそもそも一般の市場で売買されない不動産について、その保存などを前提に求める価格です。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 鑑定評価で原則となる価格は正常価格である。 |
| イ | 正常価格は、売り急ぎを前提にした価格だ。 |
| ウ | 隣の土地を買い足すときの価格は限定価格になりうる。 |
| エ | 文化財の建物の価格は正常価格として求める。 |
| オ | 価格の種類は前提とする市場によって変わる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | ○ | × | ○ |
ア ○ 正しい
・正しいです。4つの価格のうち、原則となるのは正常価格です。
・ほかの3つは、前提が特殊なときに例外的に使われます。
・まず正常価格が基本、と押さえましょう。
イ × 誤り
・誤りです。正常価格は、売り急ぎなどの特別な事情のない自由な市場を前提にした価格です。
・特別な事情があると、そもそも正常価格にはなりません。
・「ふつうの取引が前提」と覚えましょう。
ウ ○ 正しい
・正しいです。隣接地の併合のように市場が限られる場合の価格は限定価格になりえます。
・買える相手が限られる点がポイントです。
・底地を借地人が買う場合も同じく限定価格の例です。
エ × 誤り
・誤りです。一般の市場で売買されない文化財などは、特殊価格として求めます。
・保存などを前提にした価格で、正常価格ではありません。
・「市場性がない=特殊価格」と結びつけましょう。
オ ○ 正しい
・正しいです。どんな市場を前提にするかで、正常・限定・特定・特殊に分かれます。
・前提が変われば求める価格の種類も変わります。
・「前提しだいで種類が決まる」と押さえましょう。
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