出題の重要度 ★★★
「鑑定評価の3方式」をわかりやすく解説

鑑定評価の3方式とは?
・不動産の価格を求める方法(手法)は、大きく3つあります。
・原価法・取引事例比較法・収益還元法の3つで、これを鑑定評価の3方式と呼びます。
・それぞれ、不動産の費用・市場・収益という別の角度から価格に迫ります。
原価法
・原価法は、「今このものをもう一度つくると、いくらかかるか」という費用の面から価格を求める方法です。
・まず再調達原価(もう一度建て直す・造成する費用)を求め、そこから古くなった分などを差し引く減価修正を行います。
・こうして求めた価格を積算価格といいます。
【補足】建物のように「作り直す費用」が考えやすいものに向いた手法です。

取引事例比較法
・取引事例比較法は、似た不動産の実際の取引事例と比べて価格を求める方法です。
・事例そのままではなく、特殊な事情があれば事情補正、取引の時点が違えば時点修正を行い、条件をそろえて比べます。
・こうして求めた価格を比準価格といいます。
収益還元法
・収益還元法は、その不動産が将来生み出す収益(家賃など)に着目して価格を求める方法です。
・毎年の純収益を一定の利回りで割り戻す直接還元法と、将来の収益を年ごとに見積もって割り引くDCF法があります。
・こうして求めた価格を収益価格といいます。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 原価法で求めた価格を積算価格という。 |
| イ | 取引事例比較法では時点修正を行うことがある。 |
| ウ | 収益還元法は建物の再調達原価から価格を求める。 |
| エ | 鑑定評価では手法を1つだけ選んで使う。 |
| オ | 収益還元法にはDCF法という手法がある。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | ○ | × | × | ○ |
ア ○ 正しい
・正しいです。原価法は再調達原価から減価修正を行い、積算価格を求めます。
・費用の面から価格に迫る手法です。
・手法と価格の名前をセットで覚えましょう。
イ ○ 正しい
・正しいです。取引の時点が違う事例は、時点修正で条件をそろえて比べます。
・特殊な事情があれば事情補正も行います。
・「事情補正・時点修正」はこの手法の定番用語です。
ウ × 誤り
・誤りです。再調達原価から求めるのは原価法です。
・収益還元法は、将来生み出す収益から価格(収益価格)を求めます。
・着目する点が違うので取り違えに注意しましょう。
エ × 誤り
・誤りです。3方式は併用して1つの評価額に調整するのが原則です。
・どれか1つだけで済ませるものではありません。
・「1つを選ぶ」という選択肢は誤りと判断できます。
オ ○ 正しい
・正しいです。収益還元法には、直接還元法とDCF法があります。
・DCF法は将来の収益を年ごとに割り引いて求めます。
・2つの方法があることを押さえましょう。
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