出題の重要度 ★★☆
「使用貸借」をわかりやすく解説

使用貸借とは?
・使用貸借とは、ただ(無償)で物を貸し借りする契約です(民法593条)。
・親が子に無償で土地を貸す、といった場面です。たとえば、親が所有する土地に子が家を建てて住む、というときに使われます。
賃貸借との違い
・使用貸借は無償なので、借主の保護が賃貸借より弱くなっています。
| 項目 | 使用貸借 | 賃貸借 |
| 対価 | 無償 | 有償(賃料) |
| 通常の必要費 | 借主が負担 | 貸主が負担 |
| 借主の死亡 | 終了する | 相続される |

費用の負担
・借主は、通常の必要費を負担します(民法595条1項)。
・固定資産税や通常の修繕費などは、借りている側が払います。
【補足】通常の必要費以外の費用(特別の必要費や有益費)は、貸主に償還を請求できます。
借主の死亡で終了
・使用貸借は、借主の死亡によって終了します(民法597条3項)。
・特定の借主への好意で貸したものなので、その人が亡くなれば終わります。
解除・返還
・目的や期間の定めがないときは、貸主はいつでも解除できます(民法598条2項)。
・借主は、無断で第三者に使わせると、貸主から解除されます(民法594条)。
【補足】借主のほうは、いつでも契約を解除できます(民法598条3項)。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 使用貸借は、無償で物を貸し借りする契約である。 |
| イ | 使用貸借では、借主が通常の必要費を負担する。 |
| ウ | 使用貸借は、借主が死亡しても相続され、終了しない。 |
| エ | 使用貸借の借主は、貸主に無断で第三者に使わせてもよい。 |
| オ | 目的や期間の定めがない使用貸借は、貸主がいつでも解除できる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | ○ | × | × | ○ |
ア ○ 正しい
・・使用貸借は無償の貸し借りです(民法593条)。
・有償の賃貸借とは扱いが違います。
・借主の保護は賃貸借より弱くなっています。
イ ○ 正しい
・・借主が通常の必要費を負担します(民法595条)。
・タダで借りているためです。
・賃貸借では必要費は貸主が負担する点と違います。
ウ × 誤り
・・使用貸借は借主の死亡で終了します(民法597条3項)。
・特定の借主への好意で貸したものだからです。
・相続されるのは賃貸借のほうです。
エ × 誤り
・・無断で使わせると貸主から解除されます(民法594条)。
・貸主の承諾が必要です。
・「無断でよい」は誤りです。
オ ○ 正しい
・・目的も期間も定めがなければ、貸主はいつでも解除できます(民法598条2項)。
・借主のほうもいつでも解除できます。
・無償の貸し借りなので、拘束が弱くなっています。
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