出題の重要度 ★★★
「印紙税」をわかりやすく解説

印紙税とは?
・印紙税とは、契約書や領収書などの文書(課税文書)を作成したときにかかる国税です。取引そのものではなく、文書を作ったことに着目して課される点が特徴です。
・不動産の売買契約書や工事請負契約書、領収書(受取書)などが課税文書にあたります。どの文書に課税されるかは法律の別表で定められています。
だれが納める? 作成者
・納税義務があるのは、その課税文書を作成した人です(印紙税法3条)。
・売主と買主のように2人以上が共同で作成したときは、連帯して納めます。
【補足】だれが「持っているか」ではなく、だれが「作成したか」で判断します。

電子契約・コピーは非課税
・電子契約(電磁的記録)は「文書」ではないため非課税です。契約書をPDFなどで交わした場合は印紙税がかかりません。
・単なるコピー(写し)も非課税です。また、建物の賃貸借契約書はそもそも課税文書に含まれていないため、印紙税がかかりません。
【補足】土地の賃貸借契約書は課税されますが、建物の賃貸借契約書は非課税です。土地と建物で扱いが違う点に注意しましょう。
納め方と過怠税
・課税文書に収入印紙を貼り、消印(けしいん)をして納めます。消印は、印紙が使い回されるのを防ぐために、文書と印紙にまたがって印を押す作業です。
・印紙を貼らなかったときは、本来の印紙税額とその2倍にあたる額との合計、つまり3倍の過怠税がかかります(印紙税法20条)。うっかり貼り忘れると重い負担になります。
・なお、印紙は貼ったのに消印を忘れたときは、消し忘れた印紙と同じ額の過怠税で済みます。
【補足】印紙を貼らなくても、契約そのものが無効になるわけではありません。あくまで税の問題で、契約の効力とは別だと押さえましょう。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 印紙税は文書を作った人が納める。 |
| イ | 電子契約書にも印紙税がかかる。 |
| ウ | 契約書のコピーには必ず印紙税がかかる。 |
| エ | 印紙を貼ったら消印をする。 |
| オ | 印紙を貼らなくても過怠税はかからない。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | × | ○ | × |
ア ○ 正しい
・正しいです。印紙税の納税義務者は課税文書の作成者です。
・契約書のように2者が共同で作成した文書は、双方が連帯して納税義務を負います。
・受け取った側ではなく「作った側」が納める、と押さえておきましょう。
イ × 誤り
・誤りです。電子契約(電磁的記録)には印紙税がかかりません。印紙税は紙の「文書」を作成したことに課される税だからです。
・同じ内容でも、紙で交わせば課税、電子データで交わせば非課税、と扱いが分かれます。
・電子契約が節税になる理由がここにある、という形でよく出題されます。
ウ × 誤り
・誤りです。契約書の単なる写し(コピー)には課税されません。
・ただし、写しでも署名押印があり原本と同じ証明力を持たせたものは、課税文書として扱われます。
・「ただのコピーは非課税・原本と同等の写しは課税」と場合分けして覚えましょう。
エ ○ 正しい
・正しいです。印紙を貼ったら、印紙と文書にまたがって消印をすることで納付が完了します。
・消印は印紙の再使用を防ぐためのもので、貼っただけで消印を忘れると納付済みとは認められません。
・消印を怠ると、その印紙額面と同額の過怠税が課される点にも注意しましょう。
オ × 誤り
・誤りです。印紙を貼らなかったときは過怠税が課されます。
・原則として、本来の印紙税額とその2倍の合計、つまり額面の3倍が徴収されます。
・自主的に不納付を申し出れば1.1倍に軽減されますが、契約自体が無効になるわけではありません。
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