出題の重要度 ★★★
「開発区域内の建築制限」をわかりやすく解説

開発区域内の建築制限とは?
・開発許可を受けた開発区域内では、工事完了の公告を境に建築の制限が変わります。
| 時期 | 制限の内容 |
| 公告前 | 建築物を建築し、特定工作物を建設してはならない(37条) |
| 公告後 | 予定建築物等以外の建築物を新築等してはならない(42条) |
工事完了の公告前
・工事が終わって公告があるまでの間は、原則として建築物を建てることができません(37条)。
開発許可を受けた開発区域内の土地においては、前条第三項の公告があるまでの間は、建築物を建築し、又は特定工作物を建設してはならない。
| 例外 |
| その開発行為に関する工事用の仮設建築物等を建築するとき |
| 都道府県知事が支障がないと認めたとき |
| 開発行為に同意していない土地の権利者が、その権利の行使として建築するとき |
【補足】造成の途中に建物が建つと工事の妨げになり、地盤も安定していないため、いったん止めておくという趣旨です。

工事完了の公告後
・公告があったあとは、予定建築物等以外の建築物を新築・新設することができません(42条)。
・建築物を改築したり、用途を変更して予定建築物以外の建築物にしたりすることもできません。
| 例外 |
| 都道府県知事が支障がないと認めて許可したとき |
| その開発区域内の土地について用途地域等が定められているとき |
用途地域が定められていない区域の制限
・知事は、用途地域の定められていない土地の区域で開発許可をする場合に必要があると認めるときは、建築物の建蔽率、高さ、壁面の位置などの制限を定めることができます(41条1項)。
・この制限が定められた区域では、これに違反して建築することができません。
【補足】用途地域がない場所では建物の姿を整えるルールがないため、知事が開発許可に合わせて独自の制限を置けるようにしています。
開発区域以外の市街化調整区域
・市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域では、知事の許可を受けなければ建築物を新築等できません(43条)。
| 許可がいらない場合 |
| 農林漁業用の建築物や公益上必要な建築物(29条1項2号・3号の建築物) |
| 都市計画事業の施行として行うもの/非常災害の応急措置 |
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 工事完了の公告前は、原則として建築物を建てられない。 |
| イ | 工事用の仮設建築物も、公告前は建てられない。 |
| ウ | 公告後は、予定建築物以外の建物も自由に建てられる。 |
| エ | 知事の許可があれば、公告後に予定建築物以外を建てられる。 |
| オ | 公告前でも、知事が支障がないと認めれば建築できる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | × | ○ | ○ |
ア ○ 正しい
・そのとおりです。都市計画法37条が、公告があるまでの間は建築物を建築してはならないと定めています。
・造成の途中で建物が建つと工事の妨げになり、地盤も安定していないためです。
・特定工作物を建設することも同じく禁じられています。建築物だけの話ではありません。
イ × 誤り
・正しくは建てられる、です。都市計画法37条1号が明文で例外としています。
・工事を進めるために必要な現場事務所などまで禁じては、開発行為そのものができなくなるからです。
・知事が支障がないと認めたときも、公告前に建築することができます。例外は1つではありません。
ウ × 誤り
・正しくは予定建築物等以外は新築等できない、です(都市計画法42条)。
・予定建築物の用途を前提に許可の審査をしているので、勝手に別の建物を建てられては困るためです。
・改築や用途変更によって予定建築物以外の建築物にすることも同じく禁じられています。
エ ○ 正しい
・そのとおりです。都市計画法42条ただし書が、知事が支障がないと認めて許可したときを例外としています。
・利便の増進や環境の保全の面で問題がなければ、個別に認めてよいという考え方です。
・その土地について用途地域等が定められているときも、この制限は適用されません。
オ ○ 正しい
・そのとおりです。都市計画法37条1号が、知事が支障がないと認めたときを例外としています。
・工事の進み具合によっては、先に建築を始めても支障がない場合があるためです。
・工事用の仮設建築物を建てる場合も同じ号で例外とされています。あわせて押さえましょう。
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