出題の重要度 ★☆☆
「都市施設」をわかりやすく解説
都市施設とは?
・都市施設とは、道路や公園、学校など、都市の生活を支えるために都市計画で定めることができる施設のこと。
・都市施設のうち、実際に都市計画で定められたものを都市計画施設といいます。

都市施設の概要
・都市計画法第十一条第一項では、以下のように規定されています。
都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる施設を定めることができる。この場合において、特に必要があるときは、当該都市計画区域外においても、これらの施設を定めることができる。
・条文の後半が重要です。都市施設は、特に必要があるときは都市計画区域外にも定めることができます。
【補足】都市計画区域外にも定められる、という点は繰り返し問われるポイントです。
・都市施設として定められるものには、以下のようなものがあります。
- 道路、都市高速鉄道、駐車場、自動車ターミナルその他の交通施設
- 公園、緑地、広場、墓園その他の公共空地
- 水道、電気供給施設、ガス供給施設、下水道、汚物処理場、ごみ焼却場その他の供給施設又は処理施設
- 河川、運河その他の水路
- 学校、図書館、研究施設その他の教育文化施設
- 病院、保育所その他の医療施設又は社会福祉施設
- 市場、と畜場又は火葬場
- 一団地の住宅施設(一団地における50戸以上の集団住宅及びこれらに附帯する通路その他の施設)
- 一団地の官公庁施設、流通業務団地 など

必ず定めなければならない都市施設
・都市計画法第十三条第一項第十一号では、市街化区域と非線引き都市計画区域について、以下の都市施設を必ず定めることとされています。
| 区域 | 必ず定める都市施設 |
| 市街化区域 区域区分が定められていない都市計画区域 |
・道路 ・公園 ・下水道 |
| 住居系の用途地域(第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、田園住居地域) | ・上記に加えて義務教育施設 |
都市計画施設の区域内における建築制限
・都市計画施設の区域内又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者は、原則として都道府県知事等の許可を受けなければなりません。
【補足】この段階での制限は「建築物の建築」が対象です。土地の形質の変更や工作物の建設までは制限されていません。都市計画事業の認可等の告示後は、制限がより厳しくなります。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 都市施設は、都市計画区域外にも定めることができる。 |
| イ | 市街化区域には、道路・公園・下水道を必ず定める。 |
| ウ | 住居系の用途地域では、さらに義務教育施設を定める。 |
| エ | 都市計画で定められた施設を「都市施設」という。 |
| オ | 都市計画施設の区域内では、建築物の建築に許可がいる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | ○ | ○ | × | ○ |
ア ○ 正しい
・都市施設は都市計画区域について定めるのが原則ですが、特に必要があるときは都市計画区域外にも定めることができます。
・下水処理場やごみ焼却場のように、市街地から離れた場所に置いたほうがよい施設があるためです。
・都市計画法のルールは基本的に都市計画区域の中で働くので、この「区域外にも定められる」は数少ない例外として繰り返し問われます。
イ ○ 正しい
・市街化区域と非線引き都市計画区域については、少なくとも道路・公園・下水道を定めるものとされています。
・市街化調整区域や準都市計画区域には、この義務はありません。市街化を進める区域だからこそ、最低限の基盤を用意させる趣旨です。
・「道路・公園・下水道」の3つに、水道や学校を混ぜた引っかけが出ます。3つの名前を正確に覚えましょう。
ウ ○ 正しい
・住居系の用途地域では、道路・公園・下水道に加えて義務教育施設をも定めるものとされています。
・対象は第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域、第一種・第二種住居地域、準住居地域、田園住居地域の住居系8地域すべてです。
・義務教育施設とは小学校・中学校のこと。人が住む地域には通える学校が要る、と考えると自然に覚えられます。
エ × 誤り
・都市計画で実際に定められた施設は「都市計画施設」といい、「都市施設」ではありません。
・「都市施設」は、都市計画に定めることができる施設のリストのほうを指します。定める前がリスト、定めた後が都市計画施設、という関係です。
・名前が似ているうえに入れ替えて出題されやすい論点です。建築の許可が必要になるのは「都市計画施設の区域内」だ、とセットで押さえておきましょう。
オ ○ 正しい
・都市計画施設の区域内又は市街地開発事業の施行区域内で建築物の建築をしようとする者は、原則として都道府県知事等の許可を受けなければなりません。
・届出ではなく許可です。地区計画の区域内が「市町村長への届出」であるのと対照的なので、あわせて整理しましょう。
・制限の対象は「建築物の建築」で、土地の形質の変更や工作物の建設までは含まれません。政令で定める軽易な行為や非常災害の応急措置は許可不要です。
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