出題の重要度 ★★☆
「供託所等に関する説明」をわかりやすく解説

供託所等に関する説明とは?
・供託所等に関する説明とは、宅建業者が取引の相手方に対し、契約が成立するまでの間に、営業保証金を供託した供託所などについて説明をするようにしなければならないという決まりのこと(宅建業法35条の2)。
・万が一のときに、どこへ還付を請求すればよいかを相手方に知らせておくための制度です。
・条文が「説明をするようにしなければならない」という書き方になっているのも特徴です。35条の重要事項の説明とは別に置かれた条文で、番号が近いだけの別制度だと考えてください。
説明する内容
・説明する中身は、その業者が保証協会の社員かどうかで変わります。
| 区分 | 説明する事項 |
| 営業保証金を供託している業者 | 供託した主たる事務所の最寄りの供託所とその所在地 |
| 保証協会の社員である業者 | 社員である旨、協会の名称・住所・事務所の所在地、弁済業務保証金を供託した供託所とその所在地 |
【補足】保証協会の社員は、営業保証金を供託していないので、供託所ではなく協会について説明します。

重要事項の説明との違い
・重要事項の説明と混同しやすいので、違いを整理しておきましょう。
| 項目 | 供託所等の説明 | 重要事項の説明 |
| 説明する人 | 宅建士でなくてよい | 宅地建物取引士 |
| 書面 | 交付はいらない | 35条書面を交付する |
| 時期 | 契約が成立するまでの間 | 契約が成立するまでの間 |
| 罰則 | なし | あり |
相手が宅建業者のときは不要
・説明の相手方から宅建業者は除かれています。相手が業者なら説明はいりません(35条の2かっこ書き)。
・宅建業者は営業保証金からの還付を受けられないため、供託所を知らせる意味がないからです。
【補足】重要事項の説明も、相手が宅建業者のときは書面の交付だけでよく、説明は省略できます。あわせて確認しておきましょう。
違反したときは
・この説明を怠っても罰則はありません。
・もっとも、法律の規定に違反したことにはなるので、指示処分の対象にはなります(65条1項)。
・なお、この説明は売買・交換・貸借のすべての契約が対象で、自ら当事者となる場合も、代理・媒介をする場合も行います。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 供託所等の説明は、契約が成立した後に行う。 |
| イ | この説明は、宅建士でなくても行える。 |
| ウ | 説明のために書面を交付しなければならない。 |
| エ | 相手が宅建業者のときは、この説明はいらない。 |
| オ | 保証協会の社員は、協会の名称や住所を説明する。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| × | ○ | × | ○ | ○ |
ア × 誤り
・・正しくは契約が成立するまでの間に行います(宅建業法35条の2)。
・万が一のときの還付の窓口を知ったうえで契約するかどうかを決めてもらう、という趣旨だからです。
・「契約後」「引渡しまでに」とする選択肢は誤りです。契約前と押さえましょう。
イ ○ 正しい
・・そのとおりです。条文は説明する人を宅地建物取引士に限定していません。
・供託所の場所を伝えるだけの説明なので、専門の資格までは求められていないからです。
・「宅建士が説明しなければならない」とする選択肢は誤りです。重要事項の説明との最大の違いです。
ウ × 誤り
・・正しくは書面の交付はいりません。口頭で説明すれば足ります。
・35条書面のように交付を義務づける条文が置かれていないためです。
・「35条書面に記載する」という選択肢も誤りです。供託所等は35条書面の記載事項ではありません。
エ ○ 正しい
・・そのとおりです。説明の相手方から宅建業者は除かれています。
・宅建業者は営業保証金からの還付を受けられないため、供託所を知らせる必要がないからです。
・還付を受けられる人が説明の相手、と結びつけて覚えると忘れません。
オ ○ 正しい
・・そのとおりです。社員である旨と、協会の名称・住所・事務所の所在地などを説明します。
・社員は営業保証金を供託していないので、供託所ではなく協会について知らせることになるからです。
・社員なのに「供託した供託所を説明する」とある選択肢は誤りです。
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