出題の重要度 ★★☆
「道路内の建築制限」をわかりやすく解説

道路内の建築制限とは?
・建築物又は敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはなりません(建築基準法44条1項本文)。
第四十四条(道路内の建築制限) 建築物又は敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはならない。
制限を受けるもの
・禁止されるのは建築物と敷地を造成するための擁壁です。
・「道路内」だけでなく、道路に突き出して建てることも禁止されています。敷地の中に建てても、一部が道路にはみ出していればだめだということです。
【補足】ここでいう道路には、自動車のみの交通の用に供する道路なども含まれます。接道義務の場面では道路から除かれますが、この44条1項ではそれらも道路として扱われます。

例外として建てられるもの
・次のものは、例外として道路内に建てることができます(建築基準法44条1項各号)。
| 建築物 | 必要な手続 |
| 地盤面下に設ける建築物 | 許可も同意も不要 |
| 公衆便所・巡査派出所その他公益上必要な建築物 | 特定行政庁の許可+建築審査会の同意 |
| 公共用歩廊(アーケード)その他政令で定める建築物 | 特定行政庁の許可+建築審査会の同意 |
| 地区計画の区域内の道路の上空又は路面下に設ける建築物 | 特定行政庁が支障がないと認めるもの |
建築審査会の同意が必要かどうか
・公衆便所や巡査派出所は通行上支障がないと特定行政庁が認め、建築審査会の同意を得て許可したものに限られます(44条1項2号)。
・公共用歩廊などについても、特定行政庁は許可をする場合、あらかじめ建築審査会の同意を得なければなりません(44条2項)。
【補足】つまり、許可によって建てるものは、いずれも建築審査会の同意が必要だということです。同意も許可もいらないのは地盤面下の建築物だけになります。
壁面線を越える建築の制限
・似た制限として、壁面線があります。建築物の壁やこれに代わる柱、高さ2mを超える門やへいは、壁面線を越えて建築してはなりません(建築基準法47条)。
・こちらも地盤面下の部分は制限を受けません。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 建築物を道路に突き出して建てることはできない。 |
| イ | 地盤面下に設ける建築物は、道路内でも建てられる。 |
| ウ | 公衆便所を道路内に建てるには、特定行政庁の許可があれば足りる。 |
| エ | 高さ2mを超える門は、壁面線を越えて建ててはならない。 |
| オ | 道路内の建築制限は、道路の上空にも及ぶことがある。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | ○ | × | ○ | ○ |
ア ○ 正しい
・・できません(建築基準法44条1項本文)。「道路内」だけでなく「道路に突き出して」建てることも禁止されています。
・道路は通行のための場所なので、はみ出した建物があると通行の妨げになるからです。
・敷地を造成するための擁壁も同じく、道路に突き出して築造することはできません。
イ ○ 正しい
・・建てられます(建築基準法44条1項1号)。地下街や地下駐車場などがこれにあたります。
・地面の下であれば通行の妨げにならないため、無条件で認められています。
・許可も建築審査会の同意もいらないのは、例外のなかでこれだけです。
ウ × 誤り
・・正しくは、許可に加えて建築審査会の同意も必要です(建築基準法44条1項2号)。許可だけでは足りません。
・道路内に建物を残すことになるため、より慎重な手続を求めているのです。
・巡査派出所や公共用歩廊(アーケード)も同じく、建築審査会の同意が必要です。
エ ○ 正しい
・・越えて建てられません(建築基準法47条)。建築物の壁やこれに代わる柱も同じです。
・壁面線は街並みをそろえ、道路沿いにゆとりのある空間を確保するために指定されるものだからです。
・高さ2m以下の門やへいは制限を受けません。数字を変えたひっかけに注意しましょう。
オ ○ 正しい
・・及ぶことがあります。地区計画の区域内の道路の上空に設ける建築物は、一定の要件を満たせば例外として認められます(建築基準法44条1項3号)。
・裏を返せば、原則としては道路の上空に建築物を設けることもできないということです。
・この例外は特定行政庁が支障がないと認めるもので、建築審査会の同意は求められていません。
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