出題の重要度 ★★★
「専任媒介契約」をわかりやすく解説

専任媒介契約とは?
・専任媒介契約とは、依頼者が他の宅建業者に重ねて売買・交換の媒介や代理を依頼することを禁ずる媒介契約のこと(宅建業法34条の2第3項)。
依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買又は交換の媒介又は代理を依頼することを禁ずる媒介契約(以下「専任媒介契約」という。)の有効期間は、三月を超えることができない。
・依頼先は1社に絞られますが、依頼者が自分で相手方を見つけて契約すること(自己発見取引)はできます。
有効期間は3か月まで
・専任媒介契約の有効期間は3か月を超えることができません。
| 項目 | 内容 |
| 上限 | 3か月 |
| 3か月より長く定めたとき | その期間は3か月になります(契約自体は有効です) |
| 更新 | 依頼者の申出があったときに限りできます |
| 更新後の期間 | 更新の時から3か月を超えられません |
【補足】自動更新の特約は無効です。更新するかどうかを決めるのは、あくまで依頼した側だからです。

指定流通機構への登録は7日以内
・専任媒介契約を結んだ業者は、契約の日から7日以内に、物件を指定流通機構(レインズ)に登録しなければなりません(施行規則15条の10)。
| 項目 | 内容 |
| 期間 | 契約の締結の日から7日以内 |
| 日数の数え方 | 休業日は算入しません |
| 登録したあと | 登録を証する書面を遅滞なく依頼者に引き渡します |
| 契約が成立したとき | 遅滞なくその旨を指定流通機構に通知します |
【補足】登録する内容には、物件の所在・規模・形質・売買すべき価額のほか、法令に基づく主要な制限や、申込みの受付状況が含まれます。
業務処理状況の報告は2週間に1回以上
・専任媒介契約を結んだ業者は、依頼者に対して2週間に1回以上、業務の処理状況を報告しなければなりません(宅建業法34条の2第9項)。
・報告の方法に決まりはなく、口頭でも構いません。
【補足】これとは別に、売買・交換の申込みがあったときは、媒介契約の種類を問わず遅滞なく依頼者に報告します。一般媒介契約でも必要な義務なので、定期的な処理状況の報告と混同しないようにしましょう。
規定に反する特約は無効
・有効期間・更新・指定流通機構への登録・報告に関する規定に反する特約は、無効となります(宅建業法34条の2第10項)。
| 特約の例 | 結論 |
| 有効期間を6か月とする | 期間が3か月に短縮されます |
| 期間が満了したら自動的に更新する | 無効 |
| レインズには登録しないものとする | 無効 |
| 報告は1か月に1回でよいものとする | 無効 |
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 専任媒介契約でも、自分で買主を見つけて契約できる。 |
| イ | 専任媒介契約の有効期間は、3か月を超えられない。 |
| ウ | 専任媒介契約では、7日以内にレインズへ登録する。 |
| エ | 業務の処理状況は、1か月に1回報告すればよい。 |
| オ | 有効期間の更新は、業者の判断だけでできる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | ○ | ○ | × | × |
ア ○ 正しい
・専任媒介契約が禁じているのは、他の宅建業者に重ねて依頼することだけです。自己発見取引はできます。
・自己発見取引まで禁じられるのは専属専任媒介契約のほうです。名前が似ているので区別しましょう。
・「専任=業者は1社だけ、自分で探すのは自由」と覚えておくと迷いません。
イ ○ 正しい
・有効期間の上限は3か月です(宅建業法34条の2第3項)。これより長く定めても期間が3か月に短縮されます。
・契約そのものが無効になるわけではない点に注意しましょう。効くのは期間の部分だけです。
・一般媒介契約には期間の制限がありません。制限があるのは専任・専属専任だけです。
ウ ○ 正しい
・指定流通機構への登録は、契約を結んだ日から7日以内です(施行規則15条の10)。
・この7日の計算では休業日を数に入れません。単純な暦日ではないところが引っかけになります。
・専属専任媒介契約なら5日以内です。数字の入れ替えに気をつけましょう。
エ × 誤り
・誤りです。正しくは、専任媒介契約では2週間に1回以上報告しなければなりません(34条の2第9項)。
・報告の回数を減らす特約は無効です。依頼者を1社に縛る以上、経過を知らせる義務は外せないからです。
・専属専任媒介契約なら1週間に1回以上です。縛りが強いほど間隔が短くなります。
オ × 誤り
・誤りです。正しくは、更新できるのは依頼者から申出があったときだけです(34条の2第4項)。
・そのため、期間満了で自動的に更新されるという特約は無効になります。
・更新後の期間も、更新の時から3か月を超えることはできません。
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