出題の重要度 ★☆☆
「割賦販売契約の解除等の制限」をわかりやすく解説

割賦販売の契約の解除等の制限とは?
・宅建業者が自ら売主となる割賦販売で、賦払金(ふばらいきん)(分割で払うお金)の支払がないとき、業者はすぐに契約を解除することはできません。
・30日以上の相当の期間を定めてその支払を書面で催告(さいこく)し、その期間内に支払がないときでなければ、契約の解除や、まだ支払時期が来ていない賦払金の請求はできません(宅建業法42条1項)。
・これに反する特約は無効です(同条2項)。
所有権留保等の禁止
・あわせて所有権留保(しょゆうけんりゅうほ)等の禁止も定められています(宅建業法43条)。
・業者が自ら売主として割賦販売をしたときは、物件を買主に引き渡すまでに、登記など引渡し以外の売主の義務を果たさなければなりません。
・ただし、引渡しまでに代金の額の10分の3を超える額の支払を受けていない場合は、その額を超える支払を受けるまでは義務を果たさなくてもよいとされています。
【補足】代金をあまり受け取っていない段階で登記まで移すと、売主が回収できなくなるおそれがあるためです。

8種制限の一つとして押さえる
・これらはいずれも、宅建業者が自ら売主となる場合にだけ適用される8種制限の一つです。
・たとえば、業者が媒介(ばいかい)をするだけの取引には適用されません。
| 制限 | 内容 |
| 契約の解除等の制限(42条) | 30日以上の期間を定めて書面で催告 |
| 所有権留保等の禁止(43条) | 引渡しまでに登記等の義務を履行(10分の3の例外あり |
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 賦払金の支払がないとき、業者は催告せずに契約を解除できる。 |
| イ | 賦払金の支払の催告は、書面でしなければならない。 |
| ウ | 42条の規定に反する特約は、無効である。 |
| エ | 所有権留保等の禁止は、業者が媒介をする取引にも適用される。 |
| オ | 割賦販売では、代金の10分の3を超える支払を受けるまでは登記を移さなくてよい。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| × | ○ | ○ | × | ○ |
ア × 誤り
・30日以上の相当の期間を定めて書面で催告する必要があります(42条1項)。
・催告なしに解除することはできません。
・これに反する特約は無効です。
イ ○ 正しい
・催告は書面でする必要があります(42条1項)。
・口頭の催告では足りません。
・期間は30日以上の相当の期間です。
ウ ○ 正しい
・これに反する特約は無効です(42条2項)。
・買主を保護するための規定だからです。
・8種制限に共通する考え方です。
エ × 誤り
・適用されるのは業者が自ら売主となる場合です。
・媒介をするだけの取引には適用されません。
・8種制限に共通する前提です。
オ ○ 正しい
・引渡しまでに10分の3を超える額の支払を受けていない場合の例外です(43条1項)。
・原則は引渡しまでに登記等の義務を履行します。
・売主が回収できなくなるのを防ぐためです。
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