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「権利金の授受がある場合の特例(宅建業法)」とは?わかりやすく解説

「権利金の授受がある場合の特例(宅建業法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★★

「権利金の授受がある場合の特例」をわかりやすく解説

カエルさん
カエルさん
・貸借なのに売買の計算式を使える場面です。居住用建物が除かれる点が繰り返し問われます。

「権利金の授受がある場合の特例」とは?わかりやすく解説の要点

権利金の授受がある場合の特例とは?

権利金の授受がある場合の特例とは、賃貸借で権利金が支払われるときに、権利金の額を売買代金とみなして売買の計算式で報酬を計算できるという決まりのこと。

宅地又は建物(居住の用に供する建物を除く。)の賃貸借で権利金(権利金その他いかなる名義をもってするかを問わず、権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないものをいう。)の授受があるものの代理又は媒介に関して依頼者から受ける報酬の額については、(中略)当該権利金の額を売買に係る代金の額とみなして、第二又は第三の規定によることができる。

カエルさん
カエルさん
・貸借の報酬は借賃1か月分が基準ですが、それでは高額な権利金が動く取引に見合わないことがあります。そこで売買と同じ計算を選べるようにしたものです。

権利金とは

・権利金とは、権利設定の対価として支払われる金銭で、返還されないもののことです。

項目 内容
名義 問いません。「権利金」でなくても、実質が権利設定の対価であれば含まれます
返還されるもの 権利金にあたりません。あとで返ってくる敷金や保証金は除かれます
消費税 権利金の額は消費税等相当額を含まない金額で計算します

 

【補足】敷金は賃料などの債務を担保するために預けるお金で、明渡しの後に返ってきます。返還されるものは権利金にあたりません。

カエルさん
カエルさん
・「返ってこないお金かどうか」で区別すると迷いません。

権利金の授受がある場合の特例の図解

売買の計算式で計算してみる

・借賃10万円、権利金300万円の事業用建物の賃貸借を媒介した場合で比べてみます。

基準 計算 結果
借賃で計算 10万円 × 1.1 双方からの合計で11万円
権利金で計算 (300万円 × 4% + 2万円)× 1.1 依頼者の一方から15万4000円

 

・権利金で計算するほうが高くなるので、こちらを上限にできます。

【補足】借賃を基準にした額は双方からの合計の枠であるのに対し、権利金を基準にした額は依頼者の一方につきの枠です。双方から受けるなら30万8000円まで受け取れる計算になります。

カエルさん
カエルさん
・特例は「使わなければならない」ものではありません。高いほうを選べるというだけなので、両方を計算して比べます。

居住用建物では使えない

・この特例が使えるのは、居住の用に供する建物を除く宅地・建物の賃貸借です。

目的物 特例を使えるか
居住用の建物 使えない
事業用の建物 使える
宅地 使える

 

・居住用建物では、権利金の授受があっても借賃1か月分の1.1倍が上限のままです。

カエルさん
カエルさん
・住む人の負担が重くなりすぎないようにするための除外です。居住用建物は一方から0.55倍までという制限もあり、報酬の場面では常に手厚く守られています。

代理でも使える

・この特例は媒介だけでなく代理でも使えます。権利金を売買代金とみなしたうえで、売買の代理の計算(媒介の額の2倍)によることができます。

区分 権利金で計算するときの上限
媒介 売買の媒介と同じ計算(依頼者の一方につき)
代理 その2倍以内(相手方からも受けるときは合計額で判定)

 

【補足】免税事業者の場合は、計算した本体価格に1.04倍を掛けた額が上限になります。1.1倍ではありません。

・貸借の報酬全体については報酬に関する制限(貸借)、売買の計算式については報酬に関する制限(売買・交換)もあわせて確認してください。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
権利金とは、返還されない金銭のことをいう。
敷金も権利金にあたる。
居住用建物の賃貸借でも、この特例を使える。
権利金の額を売買代金とみなして計算できる。
この特例を使うと、借賃を基準にした額は使えなくなる。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× × ×

 

ア ○ 正しい

・・そのとおりです。権利金とは、権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないものをいいます。
・名義は問われません。別の名前で受け渡されていても、実質が権利設定の対価であれば権利金にあたります。
・「返ってこないお金かどうか」で判断する、と覚えておきましょう。

イ × 誤り

・・誤りです。敷金はあとで返還されるお金なので、権利金にはあたりません。
・敷金は賃料などの債務を担保するために預けるもので、明渡しの後に未払分を差し引いた残額が返ってきます。
・敷金の額を売買代金とみなして計算させる選択肢は誤りです。返還の有無で切り分けましょう。

ウ × 誤り

・・誤りです。この特例が使えるのは居住の用に供する建物を除く宅地・建物の賃貸借です。
・住む人の負担が重くなりすぎないようにするための除外で、居住用建物では借賃1か月分の1.1倍が上限のままです。
・宅地や事業用建物なら使えます。目的物が何かを最初に確認するようにしましょう。

エ ○ 正しい

・・そのとおりです。権利金の額を売買に係る代金の額とみなして、売買の媒介・代理の計算式によることができます。
・借賃1か月分では取引の実態に見合わない場合があるため、選べるようにしたものです。
・権利金を基準にした額は依頼者の一方につきの枠です。合計の枠である借賃基準と性質が違います。

オ × 誤り

・・誤りです。特例は「よることができる」というもので、高いほうを上限として選べます
・権利金で計算した額のほうが低ければ、借賃1か月分の1.1倍を上限にすればよい、ということです。
・「必ず権利金で計算しなければならない」とする選択肢は誤りです。両方を計算して比べる姿勢が必要です。

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