出題の重要度 ★★☆
「仮登記」をわかりやすく解説

仮登記とは?
・仮登記とは、将来の本登記のために順位を先に確保しておく登記です(105条)。
・本登記に必要な書類がそろわないときなどに使います。たとえば、売買の予約をした買主が、将来確実に登記できるよう、先に順位だけ押さえておく、という場面です。
仮登記ができる場合
・仮登記は、次のような場合にできます(105条)。
| 号 | 場合 |
| 1号仮登記 | 本登記に必要な情報を提供できないとき |
| 2号仮登記 | 権利の設定・移転などの請求権を保全しようとするとき |

順位保全の効力
・仮登記に基づいて本登記をすると、その本登記の順位は仮登記の順位によります(106条)。
仮登記に基づいて本登記をした場合は、当該本登記の順位は、当該仮登記の順位による。(不動産登記法106条)
仮登記のままでは対抗力なし
・仮登記自体には、権利を第三者に主張する対抗力はありません。
・あるのは順位を保全する効力だけです。
【補足】対抗力を得るには本登記が必要です。仮登記は「順番の予約」と考えると分かりやすいです。
仮登記の申請・抹消
・仮登記は、義務者の承諾があるときや仮登記を命ずる処分があるときは、権利者が単独で申請できます(107条)。
・仮登記の抹消も、仮登記の登記名義人が単独で申請できます(110条)。
【補足】所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を持つ第三者の承諾があるときに限りできます(109条)。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 仮登記は、将来の本登記のために順位を確保しておく登記である。 |
| イ | 仮登記に基づいて本登記をすると、本登記の順位は仮登記の順位による。 |
| ウ | 仮登記には、権利を第三者に対抗する効力がある。 |
| エ | 仮登記は、義務者の承諾があれば権利者が単独で申請できる。 |
| オ | 仮登記のままでも、本登記と同じように第三者に権利を主張できる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | ○ | × | ○ | × |
ア ○ 正しい
・・仮登記は順位を先に確保する登記です(105条)。
・本登記の書類がそろわないときなどに使います。
・「順番の予約」と考えると分かりやすいです。
イ ○ 正しい
・・本登記の順位は仮登記の順位によります(106条)。
・あとから本登記しても順番を確保できます。
・これが仮登記の一番のはたらきです。
ウ × 誤り
・・仮登記には対抗力はありません。
・あるのは順位を保全する効力だけです。
・対抗力を得るには本登記が必要です。
エ ○ 正しい
・・義務者の承諾等があれば単独で申請できます(107条)。
・仮登記の抹消も名義人が単独でできます。
・共同申請の例外のひとつです。
オ × 誤り
・・仮登記のままでは対抗できません。
・順位保全の効力があるだけです。
・「本登記と同じ」は誤りです。
この記事の内容に誤りや分かりにくい点を見つけられましたら、こちらのフォームからお知らせください。該当記事は自動で入力されます。
▶ 次に読む記事
