出題の重要度 ★★☆
「単独申請ができる場合」をわかりやすく解説

単独申請とは?
・権利の登記は共同申請が原則ですが、一定の場合は単独で申請できます。
・相手方(義務者)がいない、または関与させる必要がない場合です。
単独で申請できる主な登記
・次の登記は、単独で申請できます。
| 登記 | 根拠 |
| 所有権の保存の登記 | 74条 |
| 相続・合併による権利の移転 | 63条2項 |
| 判決による登記 | 63条1項 |
| 登記名義人の氏名・住所の変更・更正 | 64条 |
| 仮登記(義務者の承諾等があるとき) | 107条 |

所有権の保存の登記
・所有権の保存の登記は、まだ所有権の登記がない不動産に初めてする所有権の登記です。
・申請できるのは、表題部所有者やその相続人、判決で確認された者、収用で取得した者などに限られます(74条)。
【補足】区分建物では、表題部所有者から所有権を取得した者も保存登記を申請できます(74条2項)。
相続・判決による登記
・相続による移転登記は、登記権利者が単独で申請できます(63条2項)。
・判決による登記は、相手に登記手続を命じる確定判決があれば、勝った側が単独で申請できます(63条1項)。
相続登記の義務化
・2024年から、相続登記が義務になりました(76条の2)。
・相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しなければなりません。
【補足】正当な理由なく怠ると過料の対象になります。所有者不明土地を減らすための改正です。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 所有権の保存の登記は、単独で申請できる。 |
| イ | 相続による所有権の移転登記は、共同申請でなければできない。 |
| ウ | 登記手続を命じる確定判決があれば、勝った側が単独で登記申請できる。 |
| エ | 登記名義人の住所の変更の登記は、名義人が単独で申請できる。 |
| オ | 相続登記は、いつまでに申請してもよく、義務はない。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | ○ | ○ | × |
ア ○ 正しい
・・保存登記は単独申請できます(74条)。
・申請できる人は表題部所有者などに限られます。
・共同申請の原則の例外です。
イ × 誤り
・・相続による移転登記は単独で申請できます(63条2項)。
・相手(被相続人)がいないためです。
・「共同でなければできない」は誤りです。
ウ ○ 正しい
・・判決による登記は単独申請できます(63条1項)。
・相手の代わりに裁判所が命じたためです。
・共同申請の例外のひとつです。
エ ○ 正しい
・・氏名・住所の変更・更正は名義人が単独で申請できます(64条)。
・相手方がいないためです。
・単独申請できる登記の一つです。
オ × 誤り
・・相続登記は3年以内の申請が義務です(76条の2、2024年〜)。
・正当な理由なく怠ると過料の対象です。
・「義務はない」は誤りです。
この記事の内容に誤りや分かりにくい点を見つけられましたら、こちらのフォームからお知らせください。該当記事は自動で入力されます。
▶ 次に読む記事
