イラストを使ってわかりやすく、独学で宅建士を目指す人へ
「転借人の保護(借地借家法)」とは?わかりやすく解説

「転借人の保護(借地借家法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★☆☆

「転借人の保護」をわかりやすく解説

カエルさん
カエルさん
・又貸しされた部屋で、もとの契約が終わったときに転借人はどうなるのかという話です。

「転借人の保護」とは?わかりやすく解説の要点

転借人の保護とは?

転貸借とは、借主が借りている建物をさらに第三者へ貸すこと。この第三者を転借人といいます。

・転借人の立場はもとの賃貸借原賃貸借)に支えられているので、原賃貸借が終わると転貸借も続けられなくなります。

・そこで法34条は、転借人が突然追い出されないよう通知6か月の猶予を用意しています。

カエルさん
カエルさん
・転借人は原賃貸借の当事者ではないので、終わったことを知るすべがありません。だから通知が要るのです。

通知しなければ対抗できない

・建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときは、貸主は転借人にその旨を通知しなければ、終了を転借人に対抗できません(法34条1項)。

建物の転貸借がされている場合において、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときは、建物の賃貸人は、建物の転借人にその旨の通知をしなければ、その終了を建物の転借人に対抗することができない。

・通知をするのは賃貸人です。転貸人(もとの借主)ではありません。

【補足】なお、転借人が建物の使用を続けている場合、それを借主による使用の継続とみなして更新の規定が適用されます(法26条3項)。

転借人の保護の図解

通知から6か月で終了する

・貸主が通知をしたときは、転貸借はその通知がされた日から6か月を経過することによって終了します(法34条2項)。

・起算点は通知の日です。原賃貸借が終了した日ではありません。ここが問われます。

・つまり、転借人は通知を受けてから半年間は住み続けられ、その間に次の住まいを探せます。

カエルさん
カエルさん
・「解約の申入れから6か月」(法27条)と「通知から6か月」(法34条)。どちらの6か月かを読み分けましょう。

終わり方によって結論が変わる

・原賃貸借がどう終わったかによって、転借人の運命は変わります。

原賃貸借の終わり方 転借人はどうなるか
期間の満了・解約の申入れ 通知がなければ終了を対抗されない(法34条1項)
合意解除 原則として転借人に対抗できない(民法613条3項)
債務不履行による解除 転借人に対抗できる(判例)

 

【補足】合意解除でも、その当時に貸主が債務不履行による解除権を持っていたときは、転借人に対抗できます(民法613条3項ただし書)。

転借人に不利な特約は無効

・法34条は強行規定とされており、これに反する特約で賃借人又は転借人に不利なものは無効です(法37条)。

・たとえば「原賃貸借が終了したときは、通知なく直ちに転貸借も終了する」という特約は無効です。

カエルさん
カエルさん
・37条が守るのは31条・34条・35条。ここでも造作の33条は入っていません。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
貸主は、通知をしなければ賃貸借の終了を転借人に対抗できない。
通知をすると、転貸借は6か月の経過で終了する。
通知は、もとの借主がしなければならない。
貸主と借主が合意で解除しても、転借人には対抗できない。
通知なく転貸借も終了するという特約は、有効である。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× ×

 

ア ○ 正しい

・そのとおりです。期間の満了又は解約の申入れで終了するときは、転借人への通知が必要です(法34条1項)。
・転借人はもとの契約の当事者ではなく、終了を知るすべがないため、突然の明渡しから守る趣旨です。
・通知をするのは賃貸人であって、転貸人(もとの借主)ではありません。主語の入替えに注意しましょう。

イ ○ 正しい

・そのとおりです。転貸借は通知がされた日から6か月を経過することによって終了します(法34条2項)。
・転借人が次の住まいを探すための猶予として、半年が確保されています。
・起算点は通知の日です。原賃貸借が終了した日から数えるとする選択肢は誤りになります。

ウ × 誤り

・通知をするのは賃貸人です(法34条1項)。もとの借主(転貸人)ではありません。
・終了を主張したい側が転借人に知らせるべきだからです。
・正しくは「賃貸人が転借人に通知する」です。誰がするのかを入れ替えた引っかけが出ます。

エ ○ 正しい

・そのとおりです。合意解除は原則として転借人に対抗できません(民法613条3項)。
・当事者の話合いだけで転借人の権利を奪えるとすると、転借人の立場が不安定になりすぎるからです。
・ただし解除の当時に債務不履行による解除権があったときは対抗できます。例外もあわせて押さえましょう。

オ × 誤り

無効です。法34条に反し転借人に不利な特約は効力を生じません(法37条)。
・特約で外せるなら、通知と6か月の猶予を定めた意味がなくなってしまうからです。
・正しくは「転借人に不利なので無効」です。37条が守るのは31条・34条・35条の3つです。

この記事の内容に誤りや分かりにくい点を見つけられましたら、こちらのフォームからお知らせください。該当記事は自動で入力されます。

戻る
カテゴリー
ホーム
検索