出題の重要度 ★★☆
「死亡等の届出」をわかりやすく解説

死亡等の届出とは?
・死亡等の届出とは、登録を受けている者が死亡したり登録の欠格事由に該当したときに、一定の者が都道府県知事に行う届出のこと(宅建業法21条)。
・宅地建物取引士の登録には有効期間がありません。放っておくと、資格のない人が登録簿に残り続けてしまうため、この届出が置かれています。
届け出る者と事由
・事由ごとに、届け出るべき者が決まっています。
| 事由 | 届け出る者 |
| 死亡したとき | 相続人 |
| 破産・拘禁刑など登録の欠格事由に該当したとき | 本人 |
| 心身の故障により事務を適正に行えなくなったとき | 本人・法定代理人・同居の親族 |
【補足】死亡の場合は本人が届け出られないので相続人が、心身の故障の場合は本人が届け出られないことも想定して法定代理人や同居の親族も届出義務者とされています。

期限は30日以内
・いずれの場合も、届出の期限は30日以内です。ただし、起算日が1つだけ違います。
| 事由 | 起算日 |
| 死亡 | その事実を知った日 |
| そのほかの事由 | 該当した日 |
・相続人が死亡の事実をすぐに知るとは限らないため、死亡だけ知った日から数えます。
届出のあと
・都道府県知事は、届出があったときは登録を消除しなければなりません(宅建業法22条2号)。
・死亡については、届出がなくてもその事実が判明したときは消除されます(同条3号)。届け出なければ登録が残り続ける、ということはありません。
・登録が消除されたときは、宅地建物取引士証を速やかに返納しなければなりません。返納しないと10万円以下の過料に処せられることがあります。
宅建業者の届出との違い
・宅建士の死亡等の届出と、宅建業者の廃業等の届出は、期限は同じでも中身が違います。
| 項目 | 宅建士(死亡等の届出) | 宅建業者(廃業等の届出) |
| 届出先 | 登録をしている知事 | 免許権者 |
| 期限 | 30日以内 | 30日以内 |
| 死亡のとき | 相続人が知った日から | 相続人が知った日から |
| 効果 | 登録が消除される | 免許が失効する |
【補足】宅建士の登録に「消除」があるように、宅建業者の免許には「失効」があります。似た形で並んでいるので、まとめて整理しておきましょう。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 宅建士が死亡したときは、相続人が届け出る。 |
| イ | 死亡の届出は、死亡した日から30日以内に行う。 |
| ウ | 破産して登録の欠格事由に該当したときは、本人が届け出る。 |
| エ | 届出があると、知事は登録を消除する。 |
| オ | 心身の故障による届出は、同居の親族もすることができる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | ○ | ○ | ○ |
ア ○ 正しい
・・死亡した場合に届け出るのは相続人です(宅建業法21条1号)。
・本人はもう届け出られないので、地位を引き継ぐ相続人が届出義務者とされています。
・宅建業者が死亡した場合の廃業等の届出も相続人が行います。あわせて覚えましょう。
イ × 誤り
・・正しくは、その事実を知った日から30日以内です。
・相続人が死亡をすぐに知るとは限らないため、知った日から数えることにしています。
・死亡だけが「知った日」から、ほかの事由は「該当した日」からです。ここが入れ替えられます。
ウ ○ 正しい
・・破産手続開始の決定を受けた場合など、欠格事由に該当したときの届出義務者は本人です。
・本人は自分のことを知っているので、他人に届け出させる必要がないからです。
・破産管財人が届け出るのは、宅建業者の廃業等の届出のほうです。混同しないようにしましょう。
エ ○ 正しい
・・知事は、届出があったときは登録を消除しなければなりません(宅建業法22条2号)。
・資格を続けられない人を登録簿に残しておくことはできないためです。任意ではなく義務です。
・死亡については、届出がなくても事実が判明すれば消除されます。届け出なければ残る、ということはありません。
オ ○ 正しい
・・この場合の届出義務者は、本人・法定代理人・同居の親族です。
・本人が自分で届け出られない状態も想定されるため、周囲の人にも届出ができるようにしています。
・「本人しか届け出られない」という選択肢は誤りです。事由ごとに届出義務者が違う点を押さえましょう。
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