イラストを使ってわかりやすく、独学で宅建士を目指す人へ
「営業保証金の還付と不足額の供託(宅建業法)」とは?わかりやすく解説

「営業保証金の還付と不足額の供託(宅建業法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★★

「営業保証金の還付と不足額の供託」をわかりやすく解説

カエルさん
カエルさん
営業保証金は取引の相手方を守るためのお金です。使われた(還付された)あとの手当てまで問われます。

「営業保証金の還付と不足額の供託」とは?わかりやすく解説の要点

営業保証金の還付とは?

営業保証金の還付とは、宅建業者と取引をした者が、その取引で生じた債権について、供託された営業保証金から弁済を受けること

・宅地建物取引業法第二十七条第一項では、以下のように規定されています。

宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者(宅地建物取引業者に該当する者を除く。)は、その取引により生じた債権に関し、宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有する。

カエルさん
カエルさん
・業者が倒産しても、お客さんが供託所から回収できるようにしておくための制度です。

還付を受けられる人・受けられない人

・条文にはっきり「宅地建物取引業者に該当する者を除く」と書かれています。

立場 還付
一般の買主・売主・借主 受けられる
宅地建物取引業者 受けられない

 
・還付の対象になるのは宅建業に関する取引から生じた債権に限られます。業者への内装工事の請負代金や、事務所の賃料といった債権は対象外です。

【補足】宅建業者どうしの取引はプロ同士なので、保護の必要が小さいという考え方です。保証協会の弁済業務保証金の還付も同じく業者は除かれます。

営業保証金の還付と不足額の供託の図解

不足額の供託

・還付が行われると、供託されている金額が政令で定める額(本店1,000万円+支店1か所500万円)を下回ります。この不足分を埋めるのが不足額の供託です。

順序 内容 期限
免許権者から不足の通知が届く
不足額を供託する 通知を受けた日から2週間以内
供託書の写しを添えて免許権者に届け出る 供託した日から2週間以内

 

カエルさん
カエルさん
2週間 → 2週間と2回続きます。起算点が「通知を受けた日」と「供託した日」で違う点に注意しましょう。

不足額を供託しないとどうなるか

・不足額の供託は法28条1項の義務です。これに違反すると業務の停止を命じられることがあり、情状が特に重ければ免許の取消しもあり得ます(法65条2項2号)。

【補足】還付されたからといって、ただちに免許が取り消されるわけではありません。取り消されるのは、不足額を供託しないなど義務違反が重なった場合です。

保証協会に加入している場合との違い

・保証協会の社員は営業保証金を供託していないため、手続の名前も期限も変わります。

項目 営業保証金 保証協会
還付の手続 供託所に直接請求 保証協会の認証を受けてから請求
還付の限度 供託した額 営業保証金だったとしたらの額の範囲内
穴埋めをする人 業者本人が不足額を供託 保証協会が供託し、社員が還付充当金を納付
期限 通知から2週間以内 通知から2週間以内

 

カエルさん
カエルさん
・分担金60万円しか納めていない社員でも、相手方は1,000万円などの営業保証金相当額まで還付を受けられます。ここが保証協会の大きな特徴です。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
営業保証金から還付を受けられるのは、業者以外の相手方である。
業者への内装工事の代金も、営業保証金から還付される。
還付があっても、不足額を供託する必要はない。
不足額は、通知を受けた日から2週間以内に供託する。
不足額を供託したら、免許権者への届出はいらない。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× × ×

 

ア ○ 正しい

正しい。宅建業者に該当する者は還付を受けられません(法27条1項)。
・業者どうしはプロ同士の取引で、保護の必要が小さいと考えられているためです。
・保証協会の弁済業務保証金の還付でも、同じく業者は除かれます。

イ × 誤り

誤り。正しくは、還付されるのは宅建業に関する取引から生じた債権だけです。
・営業保証金は取引の相手方を守るための担保で、業者の一般の借金まで保証するものではないからです。
・「事務所の賃料」「広告費」なども同じ理由で対象外になります。

ウ × 誤り

誤り。正しくは、不足額を供託しなければなりません(法28条1項)。
・供託額が政令の額を下回ったままだと、次の相手方を守れなくなるためです。
・供託しないと業務の停止を命じられることがあります。

エ ○ 正しい

正しい。免許権者から通知を受けた日から2週間以内に供託します(法28条1項)。
・起算点は還付があった日ではなく、通知を受けた日です。
・供託した後、さらに2週間以内に届出が必要です。2つの2週間を混同しないようにしましょう。

オ × 誤り

誤り。正しくは、供託した日から2週間以内に届け出なければなりません(法28条2項)。
・最初に供託したときと同じく、供託書の写しを添えて届け出ます。
・「供託と届出はセット」と覚えておくと、この手の選択肢で迷いません。

この記事の内容に誤りや分かりにくい点を見つけられましたら、こちらのフォームからお知らせください。該当記事は自動で入力されます。

戻る
カテゴリー
ホーム
検索