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「造成宅地防災区域(盛土規制法)」とは?わかりやすく解説

「造成宅地防災区域(盛土規制法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★☆

「造成宅地防災区域」をわかりやすく解説

造成宅地防災区域とは?

造成宅地防災区域とは、宅地造成又は特定盛土等に伴う災害で、相当数の居住者等に危害を生ずるものの発生のおそれが大きい一団の造成宅地の区域のこと。

盛土規制法第四十五条第一項では、以下のように規定されています。

都道府県知事は、基本方針に基づき、かつ、基礎調査の結果を踏まえ、この法律の目的を達成するために必要があると認めるときは、宅地造成又は特定盛土等((略))に伴う災害で相当数の居住者等に危害を生ずるものの発生のおそれが大きい一団の造成宅地((略)宅地造成等工事規制区域内の土地を除く。)の区域であつて政令で定める基準に該当するものを、造成宅地防災区域として指定することができる。

カエルさん
カエルさん
・条文にあるとおり、造成宅地防災区域宅地造成等工事規制区域内の土地には指定できません。両者は重複しない関係です。

「造成宅地防災区域」とは?わかりやすく解説の要点

造成宅地とは?

造成宅地とは、宅地造成又は特定盛土等(宅地において行うものに限る)に関する工事が施行された宅地をいいます。

【補足】造成宅地防災区域は「これから工事を行う土地」ではなく「すでに造成が終わった宅地」を対象とする区域です。工事を規制する区域ではなく、既存の造成宅地の危険に備える区域である、という違いを押さえましょう。

造成宅地防災区域を含む盛土規制法の3区域の図

指定と解除の手続き

項目 内容
指定する人 都道府県知事(指定都市・中核市ではその長)
指定できない土地 宅地造成等工事規制区域の土地
事前の手続き 関係市町村長の意見を聴かなければなりません
効力の発生 公示によって効力を生じます
解除 擁壁等の設置又は改造その他災害の防止のため必要な措置を講ずることにより指定の事由がなくなったと認めるときは、指定を解除するものとする

 

カエルさん
カエルさん
・解除は「解除することができる」ではなく「解除するものとする」と規定されています。事由がなくなれば解除しなければならない、ということです。

災害の防止のための措置

造成宅地防災区域内の造成宅地の所有者、管理者又は占有者は、災害が生じないよう、その造成宅地について擁壁等の設置又は改造その他必要な措置を講ずるように努めなければなりません(努力義務)。

・都道府県知事は、災害の防止のため必要があると認める場合においては、造成宅地の所有者等に対し、擁壁等の設置又は改造その他必要な措置をとることを勧告することができます

主体 内容 性質
造成宅地の所有者・管理者・占有者 擁壁等の設置又は改造その他必要な措置を講ずる 努力義務
都道府県知事 所有者等に対し必要な措置をとることを勧告する 任意
都道府県知事 一定の場合に、相当の猶予期限を付けて必要な措置をとることを命ずる 任意

 

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
造成宅地防災区域は、宅地造成等工事規制区域の中にも指定できる。
造成宅地防災区域は、すでに造成が終わった宅地が対象である。
指定の理由がなくなったら、知事は指定を解除する。
造成宅地の所有者は、災害防止の措置をとる努力義務を負う。
造成宅地防災区域は、市町村長が指定する。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× ×

 

ア × 誤り

・条文が宅地造成等工事規制区域内の土地を除くと定めているため、規制区域の中に指定することはできません。
宅地造成等工事規制区域は工事そのものを許可制で規制する区域なので、重ねて造成宅地防災区域を指定する必要がないためです。
・特定盛土規制区域も「宅地造成等工事規制区域以外」に指定されます。宅地造成等工事規制区域は他の2区域と重複しない、と整理しましょう。

イ ○ 正しい

・対象は造成宅地、つまり宅地造成または特定盛土等に関する工事がすでに施行された宅地です。
・これから行う工事を許可や届出で規制する区域ではなく、過去に造られた宅地の危険に備えるための区域です。
・「工事を規制する区域」=宅地造成等工事規制区域・特定盛土規制区域、「既存の宅地を守る区域」=造成宅地防災区域、と役割で分けて覚えましょう。

ウ ○ 正しい

擁壁等の設置や改造その他必要な措置によって指定の事由がなくなったと認めるときは、知事は指定を解除するものとすると定められています。
・「解除することができる」ではありません。事由が消えれば解除しなければならない、という強い書き方です。
・指定は「することができる」、解除は「するものとする」。条文の語尾の違いはよく問われるので、対で覚えましょう。

エ ○ 正しい

・区域内の造成宅地の所有者・管理者・占有者は、擁壁等の設置や改造その他必要な措置を講ずるよう努めなければなりません(努力義務)。
・ただし知事は、必要があると認めるときは勧告でき、擁壁等がなく放置すれば危険が大きい場合には猶予期限を付けて工事を命ずることもできます(改善命令)。
・「所有者は努力義務だけ」と言い切ると誤りになります。努力義務→勧告→改善命令と段階が上がる点まで押さえましょう。

オ × 誤り

・指定するのは都道府県知事です(指定都市・中核市ではその市の長)。市町村長ではありません。
・あらかじめ関係市町村長の意見を聴き、公示によって効力を生じる点も他の2区域と共通です。
・市町村長が出てくるのは「意見を聴かれる立場」と「指定を申し出る立場」だけ。指定権者にすり替える引っかけに注意しましょう。

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