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「営業保証金(宅建業法)」とは?わかりやすく解説

「営業保証金(宅建業法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★★

「営業保証金」をわかりやすく解説

営業保証金とは?

営業保証金とは、宅地建物取引業者が事業を開始する前に、供託所へ供託しなければならない金銭等のこと。

・取引の相手方が損害を受けたときに、そこから弁済を受けられるようにするための制度です。

カエルさん
カエルさん
・お客さんが泣き寝入りしないよう、あらかじめお金を預けさせておく仕組みです。

「営業保証金(宅建業法)」とは?わかりやすく解説の要点

営業保証金の額と供託先

項目 内容
供託先 主たる事務所のもよりの供託所(すべてまとめてここに供託します)
主たる事務所の分 1,000万円
その他の事務所の分 1か所につき500万円

 

【補足】支店が2つあれば 1,000万円 + 500万円 × 2 = 2,000万円 となります。支店の最寄りの供託所に分けて供託するのではなく、すべて主たる事務所のもよりの供託所にまとめて供託します。

・営業保証金は、金銭のほか、国債証券・地方債証券その他の国土交通省令で定める有価証券をもって充てることもできます。

有価証券の種類 評価額
国債証券 額面金額の100%
地方債証券・政府保証債証券 額面金額の90%
その他の国土交通省令で定める有価証券 額面金額の80%

 

営業保証金と弁済業務保証金分担金の金額を比較した図

供託から事業開始までの流れ

・宅建業者は、営業保証金を供託し、その旨を免許権者に届け出た後でなければ事業を開始できません(法25条4項・5項)。免許の日から3か月以内に届出がないときは催告、催告到達から1か月以内でも届出がないときは免許取消しの対象になります。

・くわしくは「営業保証金の供託と事業開始」とは?わかりやすく解説をご覧ください。

届出をしない場合

時期 免許権者の対応
免許をした日から3か月以内に届出がないとき 届出をすべき旨を催告しなければならない(義務)
催告が到達した日から1か月以内に届出がないとき 免許を取り消すことができる(任意)

 

【補足】催告は「しなければならない」(義務)ですが、免許の取消しは「できる」(任意)です。この語尾の違いが問われます。

事務所を増設した場合

・事務所を新設したときは、新設分の営業保証金を供託し、その旨を届け出た後でなければ、その事務所で事業を開始することができません。

【補足】宅建業者は、営業保証金を供託している供託所及びその所在地について、契約が成立するまでの間に、取引の相手方(宅建業者を除く)に説明するようにしなければなりません。これは宅建士でなくても説明でき、書面の交付も不要です。

営業保証金の還付と不足額の供託

・宅建業者と取引をした者(宅建業者を除く)は、その取引で生じた債権について、供託された営業保証金から弁済を受ける(還付)ことができます(法27条1項)。

・還付があって供託額が不足したときは、免許権者の通知を受けた日から2週間以内に不足額を供託しなければなりません(法28条1項)。

・くわしくは「営業保証金の還付と不足額の供託」とは?わかりやすく解説をご覧ください。

営業保証金の取戻し

・免許が失効したときなどは営業保証金を取り戻せますが、原則として6か月を下らない期間の公告が必要です(法30条)。

・くわしくは「営業保証金の取戻し」とは?わかりやすく解説をご覧ください。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
本店だけの業者が供託する営業保証金は、1,000万円である。
支店1つにつき供託する額は、1,000万円である。
営業保証金は、支店ごとに近くの供託所に供託する。
供託すれば、届出をしなくても営業を始められる。
営業保証金は、国債などの有価証券でも供託できる。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× × ×

 

ア ○ 正しい

・営業保証金の額は、主たる事務所につき1,000万円、その他の事務所につき1か所ごとに500万円です。
・本店のほかに支店が2つあれば、1,000万円+500万円×2=2,000万円になります。
・保証協会に加入する場合の分担金は本店60万円・支店30万円で、はるかに少額です。

イ × 誤り

・その他の事務所は1か所につき500万円です。1,000万円は主たる事務所の額です。
・数字を入れ替えた出題が非常に多いところなので、「本店1,000万円・支店500万円」と口に出して覚えましょう。
・案内所は事務所にあたらないので、案内所を設けても供託は必要ありません。

ウ × 誤り

・支店の分も含め、すべて主たる事務所のもよりの供託所にまとめて供託します。
・取引の相手方が還付を受けようとするとき、供託所が分散していると手続が煩雑になるためです。
・主たる事務所を移転してもよりの供託所が変わったときは、金銭のみで供託していれば保管替えを請求し、有価証券が含まれていれば移転後の供託所に新たに供託し直します。

エ × 誤り

・供託したうえで免許権者へ届け出た後でなければ、事業を開始できません。供託しただけでは足りません。
・免許権者は、免許の日から3か月以内に届出がないときは催告しなければならず、催告が到達した日から1か月以内にも届出がないときは免許を取り消すことができます。
・事務所を新設したときも同じで、供託して届け出た後でなければその事務所で営業できません。

オ ○ 正しい

・営業保証金は金銭のほか、国債証券・地方債証券などの有価証券でも供託できます。
・評価額は国債証券が額面金額の100%、地方債証券・政府保証債が90%、その他の債券が80%です。額面どおりに評価されるとは限りません。
・保証協会の分担金は金銭のみで、有価証券では納付できません。ここが最大の違いです。

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