出題の重要度 ★★★
「市街化区域内の農地の特例」をわかりやすく解説

市街化区域内の農地の特例とは?
・農地法の許可は原則として厳しいですが、市街化区域内の農地には特例があります。
・市街化区域は「市街化を進める区域」なので、農地の転用がしやすくなっています。
転用(4条・5条)は届出でよい
・市街化区域内の農地を転用するときは、あらかじめ農業委員会に届け出れば、4条・5条の許可は不要です(農地法4条1項7号・5条1項6号)。
市街化区域…内にある農地を、政令で定めるところによりあらかじめ農業委員会に届け出て、農地以外のものにする場合(農地法4条1項7号)

権利移動(3条)には特例がない
・農地を農地のまま売買する3条(権利移動)には、市街化区域の特例がありません。
・市街化区域内でも、3条の許可(農業委員会の許可)が必要です。
| 条文 | 市街化区域内の特例 |
| 3条(権利移動) | 特例なし(許可が必要) |
| 4条(転用) | 農業委員会へ届出でよい |
| 5条(転用目的の権利移動) | 農業委員会へ届出でよい |
【補足】特例があるのは転用がからむ4条・5条だけです。農地を農地のまま動かす3条は、市街化区域でも許可が必要です。
なぜ3条に特例がないのか
・3条は農地を農地のまま動かすだけなので、市街化とは関係がありません。
・4条・5条は農地を宅地などに変えるので、市街化を進める市街化区域では緩めてよい、という考え方です。
届出先と許可権者
・特例の届出先は農業委員会です。
・一方、原則の4条・5条の許可権者は都道府県知事等です。
【補足】「原則は知事等の許可、市街化区域は農業委員会への届出」。誰に対して何をするかが入れ替わる点が問われます。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 市街化区域内の農地を宅地に転用するときは、農業委員会に届け出れば足りる。 |
| イ | 市街化区域内の農地を農地のまま売買するときも、3条の許可は不要になる。 |
| ウ | 市街化区域内の農地の転用の特例では、あらかじめ届け出る必要がある。 |
| エ | 市街化区域内の農地の転用の届出は、都道府県知事に対して行う。 |
| オ | 4条・5条には市街化区域の特例があるが、3条にはない。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | ○ | × | ○ |
ア ○ 正しい
・・市街化区域内の転用は農業委員会への届出で足ります(農地法4条1項7号)。
・知事等の許可は不要です。
・あらかじめ届け出るのがポイントです。
イ × 誤り
・・3条(権利移動)には市街化区域の特例がありません。
・市街化区域内でも農業委員会の許可が必要です。
・特例があるのは4条・5条だけです。
ウ ○ 正しい
・・特例はあらかじめ農業委員会に届け出るものです。
・転用してから届け出るのではありません。
・先に届け出る点が問われます。
エ × 誤り
・・届出先は農業委員会です。
・知事等は原則の許可権者です。
・「誰に対して」が入れ替わる引っかけに注意しましょう。
オ ○ 正しい
・・特例があるのは転用がからむ4条・5条だけです。
・農地を農地のまま動かす3条にはありません。
・市街化を進める区域だから転用が緩い、という考え方です。
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