出題の重要度 ★★★
「連帯保証」をわかりやすく解説

連帯保証とは?
・連帯保証とは、保証人が主たる債務者と連帯して債務を負う保証です(民法454条)。
・ふつうの保証より重い責任を負い、実務ではほとんどがこの形です。
3つの抗弁がない
・連帯保証人には、ふつうの保証人にある権利がありません(民法454条)。
| 権利 | 保証 | 連帯保証 |
| 催告の抗弁 | ある | ない |
| 検索の抗弁 | ある | ない |
| 分別の利益 | ある | ない |

それでも付従性はある
・連帯保証も保証の一種なので、付従性はそのまま残ります。
・主たる債務が消えれば連帯保証債務も消え、主たる債務より重くなることもありません。
【補足】「連帯」がつくのは債権者との関係が強まるだけで、主たる債務にくっついている性質は変わりません。
連帯保証人に生じた事由の効力
・連帯保証人について生じた事由のうち、弁済・相殺・更改・混同は主たる債務者にも効力が及びます(民法458条)。
・これに対して、連帯保証人への請求は、原則として主たる債務者に影響しません(相対的効力)。
【補足】改正前は連帯保証人への請求が本人にも及びましたが、現在は原則として及びません。古い教材に注意しましょう。
連帯債務との違い
・似た制度に連帯債務があります。連帯債務は複数人が対等に全額の債務を負うものです。
・連帯保証は、あくまで主たる債務者がいて、それを保証する形です。付従性があるかどうかが大きな違いです。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 連帯保証人は、まず本人に催告するよう請求できる。 |
| イ | 連帯保証人が複数いても、各自が全額を負担する。 |
| ウ | 連帯保証にも、付従性がある。 |
| エ | 連帯保証人が弁済すると、主たる債務者の債務も消滅する。 |
| オ | 連帯保証人に請求すると、当然に主たる債務者の時効も更新される。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| × | ○ | ○ | ○ | × |
ア × 誤り
・・連帯保証人に催告の抗弁はありません(民法454条)。
・いきなり全額を請求されても「まず本人へ」と言えません。
・検索の抗弁・分別の利益もありません。
イ ○ 正しい
・・連帯保証人には分別の利益がありません。
・複数いても、各自が債務の全額を負担します。
・ふつうの保証人は頭数で分けられる点と違います。
ウ ○ 正しい
・・連帯保証も保証なので付従性があります。
・主たる債務が消えれば連帯保証債務も消えます。
・付従性がない連帯債務との違いに注意しましょう。
エ ○ 正しい
・・弁済は主たる債務者にも効力が及びます(民法458条)。
・弁済・相殺・更改・混同がこれにあたります。
・連帯保証人への請求は、原則として本人に影響しません。
オ × 誤り
・・連帯保証人への請求は、原則として主たる債務者に影響しません(相対的効力)。
・改正で、請求は絶対的効力事由から外れました。
・絶対的効力があるのは弁済・相殺・更改・混同です。
