出題の重要度 ★★★
「保証」をわかりやすく解説

保証とは?
・保証とは、主たる債務者が債務を履行しないときに、代わりに履行することを約束することです(民法446条)。
保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。(民法446条1項)
保証契約は書面が必要
・保証契約は、書面でしなければ効力を生じません(民法446条2項)。
・口約束だけでは保証人になりません。安易に保証人になって困る人を守るためです。
【補足】電磁的記録によってされたときは、書面によってされたものとみなされます(同3項)。

付従性と随伴性
・保証債務は主たる債務にくっついています。
| 性質 | 内容 |
| 付従性 | 主たる債務が消えれば保証債務も消える。主たる債務より重くならない |
| 随伴性 | 主たる債務が譲渡されれば保証債務も一緒に移る |
・主たる債務者に生じた時効の完成猶予・更新は、保証人にも効力が及びます(民法457条1項)。
催告の抗弁・検索の抗弁
・保証人には、いきなり請求されたときの反論が2つあります。
| 抗弁 | 内容 |
| 催告の抗弁(452条) | 「まず本人に催促して」と言える |
| 検索の抗弁(453条) | 本人に弁済の資力があり執行が容易だと証明すれば、先に本人の財産へ |
【補足】本人が破産したり行方不明のときは、催告の抗弁は使えません(452条ただし書)。
分別の利益
・保証人が複数いるときは、各保証人は頭数で割った額だけを負担すれば足ります(分別の利益・民法456条)。
・たとえば1000万円の債務に保証人が2人いれば、各自500万円までです。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 保証人は、本人が払わないときに代わって払う責任を負う。 |
| イ | 保証契約は、口約束だけでも成立する。 |
| ウ | 保証人は、まず本人に催告するよう請求できる。 |
| エ | 保証人は、本人に資力があり執行が容易でも、先に本人へ執行するよう求められない。 |
| オ | 主たる債務が時効で消滅すると、保証債務も消滅する。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | ○ | × | ○ |
ア ○ 正しい
・・主たる債務者が履行しないとき、保証人が代わりに履行します(民法446条)。
・登場人物は本人・保証人・債権者の3人です。
・保証には付従性・随伴性があります。
イ × 誤り
・・保証契約は書面でしなければ効力を生じません(民法446条2項)。
・安易に保証人になる人を守るためです。
・電磁的記録による場合は書面とみなされます。
ウ ○ 正しい
・・催告の抗弁です(民法452条)。
・いきなり保証人に請求されたとき「まず本人へ」と言えます。
・本人が破産・行方不明のときは使えません。
エ × 誤り
・・検索の抗弁で、先に本人の財産へ執行するよう求められます(民法453条)。
・本人に弁済の資力があり、執行が容易だと証明したときです。
・催告の抗弁と2つセットで覚えましょう。
オ ○ 正しい
・・保証債務には付従性があり、主たる債務が消えれば保証債務も消えます。
・保証は主たる債務にくっついているためです。
・主たる債務者の時効の完成猶予・更新は保証人にも及びます。
