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「自己の所有に属しない宅地建物の売買契約締結の制限(宅建業法)」とは?わかりやすく解説

「自己の所有に属しない宅地建物の売買契約締結の制限(宅建業法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★☆☆

「自己の所有に属しない宅地建物の売買契約締結の制限」をわかりやすく解説

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この制限とは?

・宅地建物取引業法第三十三条の二では、以下のように規定されています。

宅地建物取引業者は、自己の所有に属しない宅地又は建物について、自ら売主となる売買契約(予約を含む。)を締結してはならない。

カエルさん
カエルさん
・自分のものでない物件を売って、結局手に入らずに買主に引き渡せない、という事態を防ぐための規定です。8種制限の一つです。

「自己の所有に属しない宅地建物の売買契約締結の制限(宅建業法)」とは?わかりやすく解説の要点

「自己の所有に属しない」ものの2類型

類型 内容
他人物 他人が所有している宅地又は建物
未完成物件 まだ完成していない宅地又は建物

 

自己の所有に属しない物件の売買制限に関する図

例外① 他人物の場合

・宅建業者が当該宅地又は建物を取得する契約を締結しているときは、売買契約を締結することができます。

取得契約の種類 売却できるか
売買契約を締結している できる
予約を締結している できる
停止条件付きの取得契約を締結している できない

 

カエルさん
カエルさん
・条文で「その効力の発生が条件に係るものを除く」とされているため、停止条件付きの契約ではダメです。条件が成就しなければ手に入らないからです。

【補足】「農地法第5条の許可を停止条件とする売買契約」で農地を取得しようとしている場合、その農地について宅建業者が自ら売主となる売買契約を締結することはできません。

例外② 未完成物件の場合

・未完成物件については、手付金等の保全措置(保証委託契約又は保証保険契約)が講じられているときは、売買契約を締結することができます。

措置 未完成物件で使えるか
保証委託契約(銀行等による連帯保証) 使える
保証保険契約(保険事業者による保証保険) 使える
手付金等寄託契約(指定保管機関による保管) 使えない

 

【補足】指定保管機関による保管は完成物件でしか使えないため、未完成物件の売買契約締結の例外にもなりません。

カエルさん
カエルさん
・買主が宅建業者である場合は8種制限が適用されないため、他人物売買もそのまま行うことができます。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
業者は、他人の物件を自ら売主として売る契約を自由にできる。
その物件を買う契約をすでに結んでいれば、売ることができる。
停止条件付きで買う契約をしていれば、売ることができる。
未完成物件でも、保全措置を講じていれば売ることができる。
買主が業者のときも、他人物売買は制限される。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× × ×

 

ア × 誤り

・自由にできるのではなく、業者は自己の所有に属しない宅地建物について自ら売主となる売買契約(予約を含む)を締結してはならないのが原則です。
・他人のものを先に売ってしまうと、結局その物件を手に入れられず買主に引き渡せない、という事態が起こりかねないからです。8種制限の一つとして、素人の買主を守るために置かれています。
・禁止されるのは自ら売主となる場合だけです。他人の物件について媒介や代理をすることは、この規定では禁止されていません。

イ ○ 正しい

・業者がその物件を取得する契約を締結していれば、例外として自ら売主となる売買契約を結ぶことができます。
・買主に引き渡せなくなる危険がなくなれば、禁止する必要がないからです。取得する契約は予約でもかまいません。
・所有権の移転登記まで済ませている必要はなく、契約を結んでいれば足ります。「登記を備えていなければならない」といった記述は誤りです。

ウ × 誤り

・取得する契約から停止条件付きのもの(効力の発生が条件に係るもの)は除かれるため、停止条件付きで買う契約をしていても売ることはできません。
・条件が成就しなければ物件を取得できず、買主に引き渡せなくなる危険が残ったままだからです。
・典型例は農地法第5条の許可を停止条件とする売買契約で農地を取得しようとしている場合。許可が下りるとは限らないので、その農地について業者が自ら売主となる契約は締結できません。

エ ○ 正しい

・未完成物件については、手付金等の保全措置が講じられていれば、例外として自ら売主となる売買契約を締結できます。
・完成前でも、支払ったお金が確実に戻ってくる仕組みがあれば買主が損をしないからです。使えるのは保証委託契約(銀行等の連帯保証)と保証保険契約(保険事業者の保証保険)の2つです。
指定保管機関による保管(手付金等寄託契約)は完成物件でしか使えないので、未完成物件の例外にはなりません。ここが引っかけどころです。

オ × 誤り

・買主が業者である業者間取引には8種制限が適用されないため、他人物売買も制限されません。
・8種制限は、プロである業者と素人の買主との力の差を埋めるための規制です。買主もプロであれば自分で危険を判断できるので、保護する必要がないからです。
・8種制限は①業者が自ら売主 ②買主が業者でないの両方がそろって初めて適用されます。問題文に「買主も宅建業者である」とあれば、8種制限の話はすべて適用されないと判断しましょう。

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