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「被保佐人(民法)」とは?わかりやすく解説

「被保佐人(民法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★★

「被保佐人」をわかりやすく解説

カエルさん
カエルさん
・原則は単独でできる類型です。同意が必要になる行為の中身が問われます。

「被保佐人」とは?わかりやすく解説の要点

被保佐人とは?

被保佐人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分であるとして、家庭裁判所から保佐開始の審判を受けた者のこと(民法11条・12条)。

・保佐開始の審判を受けた者には保佐人が付されます。

類型 判断能力の程度
成年被後見人 事理を弁識する能力を欠く常況
被保佐人 事理を弁識する能力が著しく不十分
被補助人 事理を弁識する能力が不十分

 

カエルさん
カエルさん
・「欠く常況」→「著しく不十分」→「不十分」の順に保護の程度が弱くなります。言葉の並びで覚えましょう。

原則は単独でできる

・被保佐人は、原則として単独で法律行為をすることができます民法13条1項に並ぶ重要な行為をするときだけ、保佐人の同意が必要になります。

・成年被後見人が「原則取消し・例外が日用品」であるのに対し、被保佐人は原則有効・例外が13条1項の行為という組み立てです。

【補足】判断能力が「著しく不十分」でも残ってはいるため、大きな取引だけを制限すれば足りる、という考え方です。

被保佐人の図解

保佐人の同意を要する行為

・民法13条1項が挙げる主な行為は次のとおりです。

保佐人の同意を要する主な行為
元本を領収し、又は利用すること
借財又は保証をすること
不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること
訴訟行為をすること/贈与、和解又は仲裁合意をすること
相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること
新築、改築、増築又は大修繕をすること
民法602条に定める期間(土地5年・建物3年など)を超える賃貸借をすること

 

カエルさん
カエルさん
・宅建試験では不動産に関する権利の得喪が特に重要です。被保佐人が土地や建物を売買するには保佐人の同意が必要になります。

同意がないとどうなるか

・保佐人の同意(又はこれに代わる家庭裁判所の許可)を得ないでした行為は、取り消すことができます(民法13条4項)。

・保佐人が被保佐人の利益を害するおそれがないのに同意をしないときは、被保佐人の請求により、家庭裁判所が同意に代わる許可を与えることができます(同条3項)。

【補足】日用品の購入その他日常生活に関する行為については、13条1項に当たる場合でも保佐人の同意は不要です(同項ただし書)。

保佐人の代理権と被補助人

・保佐人に代理権は当然には与えられません。特定の法律行為について家庭裁判所の審判があったときに限り、代理権が付されます(民法876条の4)。

被補助人は、家庭裁判所の審判で定められた特定の法律行為についてだけ補助人の同意が必要になります(民法17条1項)。同意を要すると定められる行為は、13条1項の行為の一部に限られます(同項ただし書)。

カエルさん
カエルさん
・「保佐人・補助人に代理権があるか」は審判の有無で決まります。当然に代理権がある成年後見人との違いが問われます。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
被保佐人は、原則として単独で法律行為ができる。
被保佐人が不動産を売るには、保佐人の同意が必要である。
被保佐人の日用品の購入にも、保佐人の同意が必要である。
保佐人には、当然に代理権が与えられる。
同意を得ずにした重要な行為は、取り消すことができる。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× ×

 

ア ○ 正しい

・被保佐人は原則として単独で法律行為ができます
・判断能力が著しく不十分とはいえ残っているため、13条1項が挙げる重要な行為だけを制限すれば足りるからです。
・「原則取消し」の成年被後見人とは組み立てが逆です。原則と例外を取り違えないようにしましょう。

イ ○ 正しい

・不動産に関する権利の得喪を目的とする行為には保佐人の同意が必要です(民法13条1項3号)。
・不動産の売買は財産に与える影響が大きいため、重要な行為として列挙されています。
・宅建試験ではこの3号が最もよく問われます。買う場合も売る場合も同意が必要です。

ウ × 誤り

・日用品の購入その他日常生活に関する行為に同意は不要です(民法13条1項ただし書)。
・普段の買い物まで制限すると、本人が生活できなくなってしまうためです。
・正しくは「日常生活に関する行為は単独でできる」です。この例外は3類型に共通します。

エ × 誤り

・保佐人に代理権が付くのは、家庭裁判所の審判があったときだけです(民法876条の4)。
・被保佐人には判断能力が残っているため、本人の意思を飛び越える代理権を当然には認めないという趣旨です。
・正しくは「特定の法律行為について審判があれば代理権が与えられる」です。成年後見人との違いが狙われます。

オ ○ 正しい

・保佐人の同意やこれに代わる許可を得ないでした行為は取り消すことができます(民法13条4項)。
・取り消せるのは13条1項に挙げられた行為などに限られ、それ以外の行為は有効なままです。
・保佐人が正当な理由なく同意しないときは、家庭裁判所が同意に代わる許可を与えられます。

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