出題の重要度 ★★★
「宅地建物取引士証」をわかりやすく解説

宅地建物取引士証とは?
・宅地建物取引士証とは、登録をしている都道府県知事が交付する、宅地建物取引士であることを示す証明書のこと(宅地建物取引業法22条の2)。
宅地建物取引士 第二十二条の二第一項の宅地建物取引士証の交付を受けた者をいう。
交付を受けるまで
・交付を申請する先は登録をしている都道府県知事です。試験を行った知事=登録先の知事なので、結局は合格した都道府県の知事になります。
| 項目 | 内容 |
| 申請先 | 登録をしている都道府県知事 |
| 交付前の講習 | 知事が指定する講習で、申請前6か月以内に行われるもの |
| 講習が不要な場合 | ・試験に合格した日から1年以内に交付を受けようとするとき ・登録の移転に伴って交付を受けようとするとき |

記載事項と有効期間
・有効期間は5年で、申請により更新できます(法22条の2第3項、22条の3)。
| 記載事項(施行規則14条の11) | 有効期間 |
| 氏名・生年月日・住所 登録番号・登録年月日 交付年月日・有効期間の満了する日 |
5年 更新のときも申請前6か月以内の講習が必要 |
【補足】勤務先の商号は取引士証に記載されません。一方で登録のほうには有効期間がなく、消除されない限り一生有効です。
提示しなければならない場面
・提示義務には2つの場面があり、根拠条文が違います。
| 場面 | 提示義務 | 根拠 |
| 重要事項の説明をするとき | 請求がなくても提示する | 法35条4項 |
| 取引の関係者から請求があったとき | 請求があれば提示する | 法22条の4 |
| 37条書面を交付するとき | 提示義務はない | ― |
返納と提出
・返納と提出は場面が違います。言葉を入れ替えた選択肢が出ます。
| 行為 | 場面 | その後 |
| 返納 | 登録が消除されたとき/取引士証が効力を失ったとき | 戻ってこない |
| 提出 | 事務禁止処分を受けたとき | 期間満了後に請求すれば返還される |
【補足】返納・提出を怠った場合や、重要事項の説明で提示しなかった場合は10万円以下の過料です(法86条)。罰金ではありません。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 宅地建物取引士証の有効期間は5年である。 |
| イ | 取引士証の交付を受けるには、必ず講習を受ける必要がある。 |
| ウ | 重要事項の説明では、請求がなくても取引士証を見せる。 |
| エ | 事務禁止処分を受けたら、取引士証を返納する。 |
| オ | 取引士証には、勤務先の商号が記載される。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | ○ | × | × |
ア ○ 正しい
・有効期間は5年で、申請により更新できます(法22条の2第3項)。
・更新のときも、申請前6か月以内に行われる知事指定の講習を受ける必要があります。
・登録のほうには有効期間がありません。「5年なのは取引士証」と対で覚えましょう。
イ × 誤り
・正しくは、試験合格から1年以内に交付を受けるときは講習が不要です(法22条の2第2項ただし書)。
・登録の移転に伴って交付を受けるときも講習は要りません。
・「必ず」「例外なく」と書かれた選択肢は疑ってかかりましょう。
ウ ○ 正しい
・請求がなくても提示しなければなりません(法35条4項)。
・これとは別に、取引の関係者から請求があったときの提示義務もあります(法22条の4)。
・37条書面の交付のときには提示義務がありません。3つの場面を区別しましょう。
エ × 誤り
・正しくは提出です(法22条の2第7項)。返納ではありません。
・提出した取引士証は、禁止の期間が満了した後に請求すれば返還されます。
・「返納」は登録が消除されたときなど、戻ってこない場合の言葉です。
オ × 誤り
・正しくは、記載されるのは氏名・生年月日・住所・登録番号・交付年月日・有効期間の満了する日です(施行規則14条の11)。
・勤務先の商号や免許証番号は登録簿には載りますが、取引士証には載りません。
・「登録簿の記載事項」と「取引士証の記載事項」は別物です。混ぜないようにしましょう。
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