出題の重要度 ★★★
「宅地建物取引士」をわかりやすく解説
宅地建物取引士とは?
・宅地建物取引士とは、宅地建物取引士証の交付を受けた者のこと。
・宅地建物取引業法第二条第四号では、以下のように規定されています。
宅地建物取引士 第二十二条の二第一項の宅地建物取引士証の交付を受けた者をいう。

宅地建物取引士になるまでの3段階
| 段階 | 内容 | 有効期間 |
| ① 試験に合格 | 宅地建物取引士資格試験に合格する | 一生有効(合格の効力に期限はありません) |
| ② 登録 | 2年以上の実務経験(又は登録実務講習の修了)を経て、都道府県知事の登録を受ける | 一生有効(登録の消除を受けない限り) |
| ③ 宅地建物取引士証の交付 | 登録をしている都道府県知事に交付を申請する | 5年 |
【補足】試験に合格した都道府県と、登録を受ける都道府県は一致している必要があります。登録は「試験を行った都道府県知事」に対して行います。

宅地建物取引士証の交付
・取引士証は登録をしている都道府県知事が交付し、有効期間は5年です。交付の申請前6か月以内の講習が必要ですが、試験合格から1年以内なら不要です。
・くわしくは「宅地建物取引士証」とは?わかりやすく解説をご覧ください。
宅地建物取引士証の提示義務
| 場面 | 提示義務 | 根拠 |
| 重要事項の説明をするとき | 請求がなくても提示しなければならない | 法第35条第4項 |
| 取引の関係者から請求があったとき | 提示しなければならない | 法第22条の4 |
【補足】重要事項の説明のときは、相手方から求められなくても必ず宅地建物取引士証を提示しなければなりません。一方、37条書面の交付のときには提示義務はありません。
宅地建物取引士だけができる3つの事務
・宅建士でなければできないのは、①重要事項の説明、②35条書面への記名、③37条書面への記名の3つです。37条書面に説明義務はありません。
・くわしくは「宅地建物取引士の3つの独占事務」とは?わかりやすく解説をご覧ください。
宅地建物取引士の業務処理の原則
・宅地建物取引業法第十五条では、以下のように規定されています。
宅地建物取引士は、宅地建物取引業の業務に従事するときは、宅地又は建物の取引の専門家として、購入者等の利益の保護及び円滑な宅地又は建物の流通に資するよう、公正かつ誠実にこの法律に定める事務を行うとともに、宅地建物取引業に関連する業務に従事する者との連携に努めなければならない。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 試験に合格すれば、宅地建物取引士である。 |
| イ | 宅地建物取引士証の有効期間は5年である。 |
| ウ | 登録には有効期間がある。 |
| エ | 重要事項の説明のときは、求められなくても取引士証を見せる。 |
| オ | 37条書面は、宅建士が内容を説明しなければならない。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| × | ○ | × | ○ | × |
ア × 誤り
・宅建士とは宅地建物取引士証の交付を受けた者をいいます。試験に合格しただけでは宅建士ではありません。
・「合格」→「登録」→「取引士証の交付」の3段階を経て、はじめて重要事項の説明などができるようになります。
・登録には原則として2年以上の実務経験が必要で、これがない場合は登録実務講習を修了することで代えられます。
イ ○ 正しい
・取引士証の有効期間は5年です。交付を受けるには、申請前6か月以内に行われる知事指定の法定講習を受ける必要があります。
・これに対し登録には有効期間がありません。消除されない限り一生有効です。
・宅建業者の免許も5年ですが、こちらは更新のたびに講習を受ける仕組みはありません。
ウ × 誤り
・登録に有効期間はありません。消除されない限り効力が続き、更新の手続もありません。
・期間が定められているのは取引士証の5年のほうです。ここを入れ替えた出題が非常に多いところです。
・試験の合格自体にも有効期間はなく、何年後に登録しても構いません。ただし合格から1年を超えると、取引士証の交付申請の際に法定講習が必要になります。
エ ○ 正しい
・重要事項の説明をするときは、相手方から請求がなくても取引士証を提示しなければなりません。
・これとは別に、取引の関係者から請求があったときにも提示義務があります。2つの場面を区別して覚えましょう。
・提示しなかった場合の制裁は罰金ではなく10万円以下の過料です。
オ × 誤り
・37条書面に必要なのは宅建士の記名だけで、説明義務はありません。取引士証の提示も不要です。
・説明が必要なのは35条書面(重要事項の説明)のほうです。
・宅建士でなければできない事務は、35条書面の説明・35条書面への記名・37条書面への記名の3つ。これ以外は宅建士でなくてもできます。
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