「民間施行者（土地区画整理法）」とは？わかりやすく解説

「民間施行者」をわかりやすく解説

民間施行者とは？

・民間施行者（みんかんせこうしゃ）とは、土地区画整理事業を施行する個人施行者、土地区画整理組合、区画整理会社のこと。

カエルさん

・宅建の試験では、民間施行者という言葉は出てきませんが、民間施行者の3つと民間施行者以外の施行者（公的施行者）で分けて整理しましょう。

・①施行地区の設定範囲、②保留地の設定要件、③土地区画審議会と評価員の設置義務、の主に3つが民間施行者の場合と公的施行者の場合で異なります。

①施行地区の設定範囲

・施行地区とは、施行者が土地区画整理事業を行う場所をいい、都市計画区域内で設定されます。

・民間施行者は、施行区域（市街化区域・非線引き区域）以外でも施行地区を設定して、土地区画整理事業を行うことができます。

・民間施行者によって、施行区域内で行われる土地区画整理事業は都市計画事業になり、施行区域外で行われるものは都市計画事業とはなりません。

・一方で公的施行者は、施行区域内でのみ施行地区を設定して土地区画整理事業を行うことができ、必ず都市計画事業となります。

②保留地の設定要件

・保留地とは、換地を定めずに施行者が売却する土地をいいます。

・民間施行者は、事業の費用にあてる目的以外でも、定款で定める目的のために保留地を定めることができます。

・一方で公的施行者は事業の費用にあてる目的以外でのみ保留地を定めることができます。さらに、公的施行者は保留地を設定するために一定の要件を満たす必要があります。

③土地区画整理審議会・評価員の設置

・土地区画整理審議会とは、施行者が一定の事項を決定するときに、同意や意見を求める団体をいいます。

・評価員とは、土地や建物の評価に関して意見を述べる専門家をいいます。

・民間施行者は、土地区画整理審議会と評価員を設置する必要がありません。

・一方で公的施行者は、土地区画審議会と評価員を設置する必要があります。