出題の重要度 ★★☆
「遺言」をわかりやすく解説

遺言とは
・遺言は、死後の財産の分け方などについての最後の意思表示です。
・満15歳になればでき(961条)、法律の定める方式に従わないと無効です(960条)。
普通方式の3種類
・ふだん使う遺言(普通方式)には、次の3つがあります。
| 種類 | 特徴 |
| 自筆証書遺言 | 本人が自書する。証人は不要 |
| 公正証書遺言 | 公証人が作成する。証人2人以上 |
| 秘密証書遺言 | 内容を秘密にする。証人2人以上 |

自筆証書遺言のつくり方
・自筆証書遺言は、遺言者が全文・日付・氏名を自書し、押印します(968条)。
・ただし、財産目録だけはパソコンで作成してもよく、各ページに署名押印すれば足ります(968条2項)。
【補足】「令和7年7月吉日」のように日付を特定できない遺言は無効です。
遺言の効力と撤回
・遺言は、遺言者の死亡のときから効力を生じます(985条)。
・遺言者はいつでも、遺言の方式に従って遺言を撤回できます(1022条)。前の遺言と後の遺言が矛盾すれば、その部分は撤回とみなされます。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 15歳になれば、遺言をすることができる。 |
| イ | 自筆証書遺言は、必ず全文をパソコンで作成する。 |
| ウ | 公正証書遺言には、証人が2人以上必要である。 |
| エ | いったんした遺言は、あとから撤回できない。 |
| オ | 遺言は、遺言者が死亡したときから効力を生じる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | ○ | × | ○ |
ア ○ 正しい
・正しい。満15歳に達すれば単独で遺言ができます(961条)。
・通常の契約に必要な行為能力(原則18歳)とは切り離されており、15歳以上なら未成年でも有効な遺言が可能です。
・親などの同意も不要で、15歳の遺言がそのまま効力をもちます。
イ × 誤り
・誤り。自筆証書遺言は全文・日付・氏名を自書し押印するのが原則です(968条1項)。正しくは本文をパソコンで作れません。
・パソコンで作ってよいのは、添付する財産目録だけで、これは改正で認められました(968条2項)。
・目録には各ページに署名押印が必要です。
ウ ○ 正しい
・正しい。公正証書遺言には証人2人以上の立会いが必要です(969条)。
・公証人が関与するため方式が厳格で、遺言者が趣旨を口授し、公証人が筆記します。
・推定相続人や受遺者などは証人になれない点も押さえておきましょう。
エ × 誤り
・誤り。遺言者はいつでも遺言を撤回できます(1022条)。正しくは撤回は自由です。
・前の遺言と抵触する新しい遺言をすれば、その部分は撤回したものとみなされます。
・撤回する権利は、あらかじめ放棄することもできません。
オ ○ 正しい
・正しい。遺言の効力は遺言者の死亡の時から生じます(985条)。
・作成した時点では効力はなく、生きている間はいつでも書き換え・撤回ができます。
・停止条件付きの遺言なら、死亡後に条件が成就した時から効力が生じます。
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