出題の重要度 ★★★
「業務上の禁止事項」をわかりやすく解説
業務処理の原則
・宅地建物取引業者は、取引の関係者に対し、信義を旨とし、誠実にその業務を行わなければなりません(法第31条第1項)。

法第47条の禁止事項
・宅建業法47条は、①重要な事項の故意の不告知・不実告知、②不当に高額の報酬の要求、③手付についての信用の供与による誘引の3つを禁止しています。相手方が宅建業者であっても適用されます。

・くわしくは「法第47条の禁止事項」とは?わかりやすく解説をご覧ください。
法第47条の2の禁止事項
・47条の2は、断定的判断の提供や威迫など、勧誘のしかたを規制する条文です。業者だけでなく従業者も対象になります。
・くわしくは「法第47条の2の禁止事項」とは?わかりやすく解説をご覧ください。
国土交通省令で定める禁止行為
| 主な禁止行為 |
| ・勧誘に先立って業者の商号・氏名、勧誘を行う者の氏名、勧誘をする目的を告げずに勧誘すること |
| ・相手方が契約を締結しない旨の意思を表示したにもかかわらず勧誘を継続すること |
| ・迷惑を覚えさせるような時間に電話し、又は訪問すること |
| ・深夜又は長時間の勧誘その他私生活・業務の平穏を害するような方法により困惑させること |
| ・正当な理由なく契約の申込みの撤回を妨げること |
| ・預り金の返還を拒むこと |
| ・手付を放棄して契約を解除する旨の申出があった場合に、正当な理由なく解除を拒み、又は妨げること |
守秘義務
・宅建業者は、正当な理由がなければ業務上知り得た秘密を漏らしてはなりません。宅建業を営まなくなった後も義務は続きます(法45条)。
・くわしくは「守秘義務」とは?わかりやすく解説をご覧ください。
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 高額な報酬を要求しても、受け取らなければ違反にならない。 |
| イ | 手付を貸し付けて契約を勧めるのは、違反である。 |
| ウ | 手付の額を安くして契約を勧めるのは、違反である。 |
| エ | 断られた後に、日を改めて勧誘するのは違反である。 |
| オ | 廃業すれば、守秘義務はなくなる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| × | ○ | × | ○ | × |
ア × 誤り
・不当に高額の報酬は、要求した時点で違反です。受け取っていなくても、契約に至らなくても違反になります。
・上限を超えて「受け取る」ことを禁じる規定とは別に、「要求する行為」そのものが禁じられているためです。
・「受領して初めて違反」「請求しただけなら不問」という書き方が出たら誤り、と判断できるようにしておきましょう。
イ ○ 正しい
・手付について貸付けその他の信用の供与をして契約を誘引する行為は禁止されています。立替え・後払い・分割払いも同じく違反です。
・手付は買主が本当に契約する意思を示すためのお金なので、業者が肩代わりすると意味を失ってしまうからです。
・違反になるのは誘引した時点で、契約が成立したかどうかは関係ありません。
ウ × 誤り
・手付の減額は信用の供与にあたらず、違反ではありません。禁止されるのは貸付け・立替え・分割払いなど、支払いを先延ばしにする形の誘引です。
・減額は業者が自分の取り分を減らすだけで、買主が手付を実際に用意して払う点は変わらないからです。
・「貸す・立て替える・分割にする=違反」「まける=違反ではない」と対にして覚えると迷いません。
エ ○ 正しい
・相手が契約を締結しない旨の意思を示したのに勧誘を続けることは禁止されています。日を改めても、担当者を代えても勧誘の継続にあたります。
・同じ規定で、迷惑を覚えさせるような時間の電話や訪問、深夜や長時間の勧誘、勧誘に先立って商号・氏名・勧誘目的を告げないことも禁止されています。
・「一度断られたら終わり」が原則です。「別の日だから新たな勧誘だ」という理屈は通りません。
オ × 誤り
・守秘義務は宅建業を営まなくなった後も続きます。廃業や免許の失効で消えるものではありません。
・従業者についても同様で、その業者の従業者でなくなった後も、業務を補助して知った秘密を漏らしてはいけません。
・ただし裁判で証人として証言する場合など正当な理由があれば漏らしても違反になりません。「一切話せない」わけではない点に注意しましょう。
この記事の内容に誤りや分かりにくい点を見つけられましたら、こちらのフォームからお知らせください。該当記事は自動で入力されます。
