出題の重要度 ★★☆
「共有物の管理・変更・分割」をわかりやすく解説

共有物の管理とは?
・共有物をどう使い、どう手を入れるかを決めるのが管理です。
・行為の重さによって、必要な同意が単独・過半数・全員と変わります。
管理行為は持分の過半数
・共有物の管理に関する事項は、持分の価格の過半数で決めます(民法252条1項)。
共有物の管理に関する事項は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。(民法252条1項)
・人数の過半数ではなく、持分の価格の過半数である点に注意します。
【補足】所在の分からない共有者がいるときは、裁判所の裁判で、その人以外の過半数で決められます(同2項)。

変更行為は全員の同意
・共有物に変更を加えるには、他の共有者全員の同意が必要です(民法251条)。
・ただし、形状や効用の著しい変更を伴わない軽微なものは、管理行為として過半数で決められます。
いつでも分割できる
・各共有者はいつでも分割を請求できます(民法256条)。
・5年を超えない不分割の特約は可能で、更新もできますが更新後も5年までです。
【補足】不分割特約の期間は、1回につき最長5年です。「5年」という数字が問われます。
裁判による分割
・協議が調わないときは、裁判所に分割を請求できます(民法258条)。
| 方法 | 内容 |
| 現物分割 | 土地そのものを分ける |
| 賠償分割 | 一人が取得し、他の共有者に金銭を払う |
| 競売分割 | 売却してお金を分ける |
練習問題
・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。
| 記号 | 記述 |
| ア | 共有物の管理に関する事項は、持分の価格の過半数で決める。 |
| イ | 共有物の管理は、共有者の人数の過半数で決める。 |
| ウ | 共有物に変更を加えるには、他の共有者全員の同意が必要である。 |
| エ | 不分割の特約は、5年を超えて定めることができる。 |
| オ | 協議が調わないときは、裁判所に共有物の分割を請求できる。 |
練習問題の解説
・解答は次のとおりです。
| ア | イ | ウ | エ | オ |
| ○ | × | ○ | × | ○ |
ア ○ 正しい
・・管理行為は持分の価格の過半数で決めます(民法252条)。
・人数ではなく持分の価格の過半数です。
・変更は全員、保存は単独です。
イ × 誤り
・・正しくは持分の価格の過半数です(民法252条)。
・頭数ではなく、持分の割合で数えます。
・「人数の過半数」に置き換えた引っかけに注意しましょう。
ウ ○ 正しい
・・変更行為には全員の同意が必要です(民法251条)。
・著しい変更を伴わない軽微なものは、過半数で決められます。
・重い行為ほど多くの同意がいります。
エ × 誤り
・・不分割特約は5年を超えられません(民法256条)。
・更新はできますが、更新後も5年までです。
・「5年」という上限が問われます。
オ ○ 正しい
・・協議が調わなければ裁判所に分割を請求できます(民法258条)。
・現物分割・賠償分割・競売分割の方法があります。
・まず現物、無理なら賠償、それも無理なら競売です。
