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「債務不履行(民法)」とは?わかりやすく解説

「債務不履行(民法)」とは?わかりやすく解説

出題の重要度 ★★★

「債務不履行」をわかりやすく解説

カエルさん
カエルさん
・約束を守らないと、相手は損害の賠償を求められます。3つのタイプと、遅滞になる時期が問われます。

「債務不履行」とは?わかりやすく解説の要点

債務不履行とは?

債務不履行とは、約束したこと(債務)を果たさないことです(民法415条)。
・お金を払う、物を引き渡す、といった約束を守らないと、相手は損害の賠償を求められます。

債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。(民法415条1項)

カエルさん
カエルさん
・たとえば、代金を期日に払わない、引き渡すはずの建物を渡さない、といった場面です。約束を守らなかった側に責任を問える、というのが出発点です。

3つのタイプ

・債務不履行には、次の3つのタイプがあります。

タイプ 内容
履行遅滞 できるのに、期限が来ても果たさない
履行不能 果たすことがもうできなくなった
不完全履行 果たしたが、中身が約束どおりでない

 

カエルさん
カエルさん
・引き渡す前に建物が焼けてなくなれば履行不能、渡した商品に欠陥があれば不完全履行です。どのタイプでも損害賠償の対象になります。

債務不履行の図解

いつから遅滞になるか

・履行遅滞になる時期は、期限の定め方で変わります(民法412条)。

期限 遅滞になる時
確定期限がある 期限が到来した時から
不確定期限がある 期限の到来を知った時か、請求を受けた時の早いほう
期限を定めなかった 履行の請求を受けた時から

 

【補足】「期限を定めなかったとき」は、契約した時からではなく請求を受けた時から遅滞になります。ここが狙われます。

損害賠償には帰責事由がいる

・損害賠償を請求できるのは、その不履行が債務者の責めに帰すべき事由(帰責事由)によるときです。
・不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであれば、賠償責任を負いません(民法415条1項ただし書)。

カエルさん
カエルさん
・大地震で建物が壊れて引き渡せなくなったような場合は、債務者に落ち度がないので賠償責任を負わない、というイメージです。

履行の強制もできる

・債務者が任意に履行しないときは、債権者は裁判所に履行の強制を請求できます(民法414条)。
・強制の方法には直接強制・代替執行・間接強制があり、損害賠償の請求も別にできます

【補足】金銭債務では、損害の証明がいらず、不可抗力を言い訳にできないという特則があります(民法419条)。

練習問題

・次の記述について、正しいか誤っているかを考えてみましょう。

記号 記述
約束したことを果たさないことを、債務不履行という。
引き渡す前に建物が焼けてなくなった場合は、履行不能である。
期限を定めなかったときは、契約の時から遅滞になる。
不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるときも、賠償責任を負う。
債務者が任意に履行しないとき、債権者は履行の強制を裁判所に請求できる。

 

練習問題の解説

・解答は次のとおりです。

× ×

 

ア ○ 正しい

・・債務を果たさないことが債務不履行です(民法415条)。
・履行遅滞・履行不能・不完全履行の3つのタイプがあります。
・帰責事由があれば、債権者は損害賠償を請求できます。

イ ○ 正しい

・・果たすことがもうできなくなった状態が履行不能です。
・目的物が滅失して引渡しができなくなった、という典型例です。
・履行遅滞(遅れ)・不完全履行(中身の欠陥)との区別を押さえましょう。

ウ × 誤り

・・正しくは履行の請求を受けた時から遅滞になります(民法412条3項)。
・催促されて初めて遅滞になる、ということです。
・確定期限があるときは期限の到来時から遅滞になる、と区別しましょう。

エ × 誤り

・・帰責事由がないときは賠償責任を負いません(民法415条1項ただし書)。
・大地震など、債務者に落ち度がない場合が典型です。
・損害賠償には帰責事由が必要、と覚えましょう。

オ ○ 正しい

・・裁判所に履行の強制を請求できます(民法414条)。
・直接強制・代替執行・間接強制の方法があります。
・履行の強制とは別に、損害賠償も請求できます。

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